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幅広い世代対象に「しまむに教室」 沖永良部島

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国語研の山田准教授(左)から、しまむにを学ぶ中学生=21日、和泊町役場

国語研の山田准教授(左)から、しまむにを学ぶ中学生=21日、和泊町役場

  沖永良部島の言語(しまむに)の保存、継承などを目的に、和泊町で幅広い世代を対象とした方言教室が開催されている。役場職員や中学生ら幅広い世代から「しまむにを学んでみたい」との声を受け、同町職員組合と国立国語研究所が共催。本年度から生涯学習講座で「しまむに教室」を開催している知名町も含め、島内でしまむにの保存・継承に向けた機運が高まっている。

 

 和泊町職員組合は今年7月、町内の保育士や幼稚園教諭らで構成する「ひまわり会」と合同で「しまむにを学ぶ研修会」を初開催。「面白かった」「職場や地域でも役立つ」などと参加者から好評だったという。

 

 また今月2日にあった和泊町子ども議会で一般質問に立った中学生からも方言教室開催を望む声があり、20日に小学生や未就学児の親子、21日昼に中学生、同夜に町職員を対象に、それぞれ町役場で教室を開いた。

 

 このうち中学生の部には12人が参加。島内でしまむにの保存、継承に向けた調査・研究活動を行っている国語研の山田真寛准教授が講師を務め、世界の言語の多様性と、しまむにが消滅危機言語に含まれることなどを紹介。標準語にはない特有の音の発声や、しまむにを使った自己紹介なども学んだ。

 

 和泊中1年の森田聖人さん(12)は「(しまむには)難しいと思ったが、頑張れば話せるようになりそう。面白かった」と話した。

 

 山田准教授は「大人と中学生では教室の雰囲気にも違いがあった。より楽しく学んでもらえるよう次回はまた工夫して開催できれば」と語った。

 

 29日は知名町でもしまむに教室の開催が予定されている。

 


奄美市防災訓練 13機関が連携確認

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救助者のトリアージを行いながら情報交換する消防、陸自、県立大島病院関係者=25日、奄美市名瀬

救助者のトリアージを行いながら情報交換する消防、陸自、県立大島病院関係者=25日、奄美市名瀬

 地震発生に伴う津波を想定した奄美市防災訓練が25日、市内全域で行われた。合同訓練では初参加の陸上自衛隊奄美警備隊をはじめ行政、警察、消防、海上保安部など13の実動機関が参加。ドクターヘリや巡視船、はしご車なども出動させ、本番さながらの動きで連携体制を再確認した。

 

 午前9時、奄美大島近海を震源とする地震が発生し、島沿岸に大津波警報が発表された―と想定した。

 

 市は避難指示を発令するとともに、1時間後には朝山毅市長を本部長とする災害対策本部を設置。3総合支所をインターネット中継で結んで施設の被害状況報告などを受けた。

 

 合同訓練は名瀬港観光船バースであった。小型無人機(ドローン)が被害調査に当たったほか、道路が寸断した被災地には海保の巡視船で輸送された陸自隊員が入り、偵察用オートバイで情報を収集した。

 

 名瀬湾内の漂流者は消防の水上バイクと、はしご車で救助し、陸自の救急車で搬送した。もう1人の漂流者は空自ヘリがつり上げ訓練を展開。当日は12の訓練が行われ、会場に訪れた多くの市民は迫力の救出作業などを熱心に見学していた。

 

 終了後、災害対策本部副本部長の東美佐夫副市長は「災害時は関係機関の役割分担とともに、住民がどう動くかが大事。近年はドクターヘリや自衛隊など参加機関が増えており、救助体制が充実してきた」と総括した。

 

 住民対象の避難訓練は自治会や自主防災組織など市内33団体1500人余りが参加した。午前9時の地震発生時刻に合わせ、避難経路や災害弱者の避難誘導などを確認した。

 

 名瀬港に近い塩浜町内会は一時避難場所に集合後、声を掛け合いながら指定避難所の塩浜地区コミュニティセンターへ移動した。カレーライスの炊き出しも行った。

 

 吉田正町内会長(70)は「毎年やっているので段取り良く行動できた。今後は自主防災組織の立ち上げが課題」と話した。

 

 また集合住宅が並ぶ名瀬佐大熊町では、今年活動再開した黒潮第1自治会も含め、3自治会がそれぞれ訓練を実施した。

 

 上佐大熊自治会の武田俊樹自治会長(73)は「一人暮らしの高齢者も多いので各班長とは日ごろから情報交換している。訓練参加が少ない若い世代には地道に声掛けしていきたい」と語った。

 

 防災訓練は9月1日の「防災の日」にちなんで毎年行っている。

 

炊き出し訓練も行った塩浜町内会の住民ら=25日、奄美市名瀬

炊き出し訓練も行った塩浜町内会の住民ら=25日、奄美市名瀬

晩夏の祭りにぎわう 大和村ひらとみ祭り

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男女計66チームが熱戦を繰り広げたひらとみ祭りの舟こぎ競争=25日、大和村

男女計66チームが熱戦を繰り広げたひらとみ祭りの舟こぎ競争=25日、大和村

  大和村の第28回ひらとみ祭り(同実行委員会主催)が25日、思勝港湾一帯であった。舟こぎ競争やステージイベント、花火大会など多彩な催しがあり、村内外から訪れた大勢の家族連れなどが晩夏の祭りを楽しんだ。

 

 舟こぎ競争は村外からの参加も含めエンガ(男子)の部46、メラベ(女子)の部20の計66チームが出場し、熱いレースを展開した。

 

 夜は子どもたちのみこしかつぎを皮切りにキャラクターショーやベリーダンス、阿波踊りなどのステージで盛り上がった。スペシャルゲストにエラブチ剛さんが出演して花を添えた。最後は約2千発の花火が夜空を彩った。

 

 舟こぎ競争の結果は次の通り。

 

 【総合】▽エンガの部 ①流星ないる号②仲勝③TT戸口▽メラベの部 ①Orca(オルカ)②新波会すまいる。③朝仁女子青年団

 

 【集落対抗】▽エンガの部 ①国直青壮年団②湯湾釜③大棚集落▽メラベの部 ①津名久親子会②思勝婦人会③大棚婦人会

 

対馬丸の悲劇「もう二度と」 宇検村で慰霊祭

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宇検村対馬丸慰霊祭で献花する沖縄県からの参加者たち=25日、宇検村宇検

宇検村対馬丸慰霊祭で献花する沖縄県からの参加者たち=25日、宇検村宇検

 沖縄から多くの学童を乗せた疎開船「対馬丸」が米潜水艦の魚雷攻撃で沈没した事件から75年が経過し、犠牲者が漂着した宇検村宇検の船越(フノシ)海岸で25日、慰霊祭が開かれた。沖縄から平和学習交流事業で同村を訪れている親子ら35人と、地元住民約40人が参加。船が撃沈された約200㌔沖合いの悪石島に向かい黙とうをささげ、平和への誓いを新たにした。

 

 慰霊祭は宇検集落が催。船越海岸に対馬丸慰霊碑が建立された2017年から開かれ、今年で3回目となる。

 

 式典では同村宇検の津田正廣区長(68)が対馬丸の惨状に触れ、「最愛の家族と再会が果たせず命尽きゆく姿を思うと、どれだけ年月が過ぎても心が痛む」と話した。

 

 宇検村の元山公知(あきら)村長(49)は「二度と繰り返さないためにも、対馬丸慰霊碑が平和の尊さを発信し続けることを心から願う」とあいさつした。

 

 那覇市から平和学習交流事業で訪れた小学5年の川崎有理寿(ありす)(11)さんは「対馬丸に乗っていた子どもたちはすごく怖い思いをしたと思う。宇検村を訪れたことで、沖縄戦ともまた違う戦争の悲劇を学んだ」と話した。

 

 対馬丸は1944年8月21日、学童や一般疎開者ら約1700人を乗せ那覇港を出発。長崎に向けて航行していたが22日、鹿児島県悪石島沖で米潜水艦ボーフィン号の魚雷を受け沈没した。判明分だけで学童約800人を含む1400人以上が犠牲になった。

 

子ども世界自然遺産講座開始

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川畑さんの案内で奄美自然観察の森を散策する講座生=26日、龍郷町

川畑さんの案内で奄美自然観察の森を散策する講座生=26日、龍郷町

 奄美大島の「子ども世界自然遺産講座」が26日、島内で始まった。島内の5市町村で構成する奄美大島自然保護協議会主催。講座は地元の小中学生19人が参加し、年内に3回予定している。1回目の今回は27日まで1泊2日の日程で世界自然遺産を目指す奄美の自然の魅力を体感し、保全の大切さを学ぶ。

 

 世界自然遺産登録を目指す島の自然の価値と環境保全について時代を担う子どもたちの意識を高め、島の歴史文化の学習も通して心豊かなリーダー育成を目指す。講座生は奄美市、瀬戸内町、龍郷町、大和村、宇検村の小学生12人と中学生7人。

 

 初日の午前中は奄美市の県立奄美少年自然の家で奄美野生生物保護センター自然保護官補佐の牧野孝俊さん(29)を講師に奄美の野生動植物や外来種、世界自然遺産登録に向けた取り組みなどについて学んだ。

 

 午後はスダジイが生い茂る龍郷町の奄美自然観察の森で野外研修があった。講座生は自然観察指導員の川畑力さん(40)の解説を受けながら1時間半ほど森の中を散策。スダジイなど照葉樹の森が生態系と生物多様性を支え、豊かな自然が保たれていることなどを学んだ。

 

 2回目の参加という前田愛璃さん(13)=大和中1年=は「観察の森に来たのは初めて。展望台からの景色がきれいで疲れが全部吹き飛んだ」。

 

 宇検村から参加した植田心大君(12)=久志小6年=は「初めてアマミイシカワガエルを見たり、オスしか鳴かないことも知ることができた。早く屋久島に行きたい」と話していた。

 

 27日は自然の家で奄美海洋生物研究会の興克樹会長の講話や創作活動、野外炊さんなどがある。

 

 次回は10月24日から28日まで4泊5日の日程で世界自然遺産の屋久島を訪ねる。

 

 

キジバトが民家に営巣 奄美市名瀬

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民家の庭で子育て中のキジバト=26日、奄美市名瀬

民家の庭で子育て中のキジバト=26日、奄美市名瀬

 奄美市名瀬朝仁町の民家の庭で、営巣したキジバトのひながかえり、親鳥が子育てに励んでいる。家主は「暑さに負けず、自然にかえってくれるのが一番」と静かに見守っている。

 

 キジバトが営巣したのは池田俊一さん(79)宅の玄関横にあるイヌマキの木。8月上旬、高さ約2・5㍍の枝の間に巣作りしているのを、帰省中の次女が見つけた。池田さんがそっとのぞいて見ると、ピンポン玉くらいの二つの卵を産んでいた。

 

 ひなは20日ごろにかえったとみられ、親鳥が交代で巣を守り、餌を運んでいた。26日には2羽のひなが顔を出し、親鳥の胸元をついばんだり、甘えるような姿が見られた。

 

 池田さん宅には飼っているカナリアの餌を狙って、野鳥が集まってくるという。庭で野鳥が営巣したのは初めて。妻の美佐世さん(75)は「ほほえましい。鳩は平和の象徴。みんなで見守りたい」と笑顔を見せた。

 

崎山さん(徳之島町出身)が空手道講習会 徳之島町

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組手の実技指導をする崎山さん=24日、徳之島町亀津

組手の実技指導をする崎山さん=24日、徳之島町亀津

 国内外の空手道大会で活躍した香川県の高松中央高空手道部顧問の崎山幸一さんを講師に招いた講習会が24日、徳之島町体育センターであった。空手道に取り組む島内の小中高校生や指導者ら約100人が参加。講話や実技指導を受け、競技に向き合う心構えや実践的な攻防を学んだ。

 

 崎山さんは同町亀津出身。世界大会で上位入賞経験があるほか、国内の大会では個人組手の部で4度日本一に輝いた実力者で、同校を22年連続高校総体に導いている。講習会は、島内の空手道レベルの向上や部員らの精神面強化につなげようと同町などが主催した。

 

 講話で崎山さんは自身の空手道人生や指導の経験から「明確な目標がないと、何をやるにも中途半端になる。第1に目標設定を」と強調。試合で結果を出す方法として「常に適度な緊張感を持つこと。ルーティンを取り入れることも大事」とアドバイスした。

 

 実技では崎山さんの長男で、世界空手道連盟ランキング12位の優成さんも講師を務め、子どもたちは約2時間半、組手の間合いのとり方や先手を取る攻撃、突きなどをよける守りなど実践的な指導を受けた。

 

 敬空館亀津主将で亀津小6年の太捺貴さんは「きょう学んだことを次の練習から生かして、試合で勝てるように頑張りたい」と話した。

 

諸鈍のデイゴ治療続く 瀬戸内町加計呂麻島

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樹木に登り、剪定(せんてい)や腐朽部処理を行う作業員=26日、瀬戸内町諸鈍

樹木に登り、剪定(せんてい)や腐朽部処理を行う作業員=26日、瀬戸内町諸鈍

 瀬戸内町加計呂麻島諸鈍のデイゴ並木について町側は8月、害虫被害などで衰えた樹勢を回復させる治療を始めた。10月上旬まで、土壌改良や薬剤散布、専門家による剪定(せんてい)作業などを行う予定。同事業を受託した㈱木風(東京都江東区、後藤瑞穂代表取締役)の樹木医片岡日出美さんは「3年ほどで効果が出てくると思う。長い目で回復を見守ってほしい」と話している。

 

 県の2019年度特定離島ふるさとおこし推進事業を活用し、事業費は約1570万円。治療は3工期に分かれ、26日は第2工期が始まった。樹木医でツリークライミングの指導者資格を持つ森広志さんらが樹木に登って作業。剪定と危険枝・腐朽部の除去、殺菌保護剤の塗布などを行った。

 

 同工期は9月1日までで、樹木の根に共生する菌を使った最新の治療も施す。第3工期は9月下旬から始まり、小型無人機による薬剤散布などを予定。剪定した枝を使った挿し木苗の育成にも取り組む。

 

 諸鈍のデイゴ並木は、最も古い木は樹齢300年余りといわれ、町文化財に指定されている。開花期の5月ごろには深紅の花が海岸線を染める観光名所としても知られる。

 

 2008年にデイゴに寄生する外来種の害虫デイゴヒメコバチによる被害が初確認され、衰弱や枯死などで85本あったデイゴは約60本まで減った。町は薬剤を根元にかける土壌かん注などの防除対策を進め、樹勢は徐々に回復しつつある。

 

 今回の治療には、害虫被害確認当初から治療に当たっていた樹木医前田芳之さん(故人)の次女で、町文化財保護審議員の亜蘭さんも参加している。亜蘭さんは「父は亡くなる直前まで諸鈍デイゴの事を気に掛けていた。思い入れがあった治療に関われてうれしい。この治療を足掛かりに、加計呂麻島全体、奄美大島側のデイゴも継続的に維持、管理できるようになれば」と期待を込めた。

 


カリブ3国と交流、多彩に 沖永良部・与論、五輪ホスト3町

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 カリブ3カ国の関係者とダンスで交流した後、ハイタッチする地元の子どもたち=26日、知名町

カリブ3カ国の関係者とダンスで交流した後、ハイタッチする地元の子どもたち=26日、知名町

  2020年東京五輪・パラリンピックのホストタウンに登録されている和泊、知名、与論の3町とカリブ3カ国の関係者による合同シンポジウム・交流会が26日、知名町のフローラル館であった。参加者同士が音楽などを通して交流。代表者が自分たちの国、町の歴史や文化、産業を紹介し、それぞれの地域について理解を深めた。

 

 ホストタウンは選手の事前合宿受け入れや交流事業を行い、相手国と各自治体が友好関係を築き、東京五輪をより一層盛り上げていく取り組み。和泊町はドミニカ国、知名町はグレナダ、与論町はアンティグア・バーブーダとそれぞれ交流を重ねている。

 

 この日は3カ国の関係者や、3町の行政関係者、地元の子どもら約100人が出席した。シンポジウムで各国の発表者は東京五輪に出場予定の有力選手らを紹介。「沖永良部島がドミニカに似ている部分があって驚いた」「サトウキビを栽培し、それでラム酒を作っている。天候なども沖永良部島とグレナダは本当によく似ている」と、親近感を抱いたことなどホストタウンの印象も語った。

 

 夕方の交流会に先立って開かれた音楽ワークショップで地元の子どもたちは、腕やひざをリズムよくたたいたり、足踏みで音を奏でたりするボディーパーカッションを練習。交流会では3カ国の関係者もダンスの輪に入り、会場を沸かせた。出席者は島の郷土料理や黒糖焼酎に舌鼓を打ちながら国際交流を楽しんだ。

 

 関連行事として27日は和泊町役場で和泊、知名両町とカリブ2カ国による環境会議、知名町のエラブココで音楽イベントも開かれる。アンティグア・バーブーダの関係者は与論島に移動し、地元の中学生らと交流する予定。

 

沖永良部島でカリブ2国と環境会議

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地元の子どもたち(右)の事例発表に耳を傾けるドミニカ国、グレナダの関係者ら=27日、和泊町役場

地元の子どもたち(右)の事例発表に耳を傾けるドミニカ国、グレナダの関係者ら=27日、和泊町役場

 和泊、知名の両町とカリブ2カ国による環境会議が27日、和泊町役場であった。沖永良部島で環境保全活動に取り組む児童の団体が事例発表したほか、両国の関係者もプラスチックごみ削減に向けた自国の政策などを紹介。沖永良部島と両国の共通課題であるプラスチックをはじめ、ごみ問題について意見交換した。

 

 会議は2020年東京五輪・パラリンピックのホストタウン交流事業の一環。ドミニカ国とグレナダ両国の関係者や和泊、知名両町の行政関係者、地元の子どもら傍聴者を含めて約50人が参加した。

 

 東京都市大学環境学部の古川柳蔵教授が司会進行し、それぞれの国、町の人たちの環境保護に対する意識も確認しながら、ごみ問題を考えた。

 

 初めに知名町立下平川小学校に通う竿りりさん、はなさん、めいさんの3姉妹で結成した「うじじきれい団」が事例発表。2年前から晴れた日の早朝15分間、近くの海岸でごみ拾いを続けて気付いたことや、島内外への活動の広がりを紹介。また和泊町職員が島内で環境美化に努める他団体の活動や、海岸へのごみ箱設置など行政の取り組みも伝えた。

 

 ドミニカ国五輪委員会団長のウッドロウ・ローレンスさんは「私たちの国では上から(住民に)『こうしなさい』といったトップダウンの感じが強い。(うじじきれい団のように)子どもたちがリーダーシップを発揮して取り組むことはとても大切。家族のサポートも素晴らしい」などと述べた。

 

 両国の関係者は、▽飲食店にマイコップやストローなどを持参した場合の割引きサービスがある▽紙製・布製の買い物袋が普及している▽飲食店やスーパーでは、一度しか使用しないプラスチック容器などの利用が禁止されている―など、プラスチック削減に向けた、それぞれの国の政策や取り組みも紹介した。

 

 古川さんは「離島の国、町同士の意見交換で通じ合うものを感じた。今回の会議をきっかけに交流が進み、地球環境問題の解決や、そのための生活スタイルの見直しにもつながっていってほしい」などと締めくくった。

 

 

 

 

 

絶滅危惧種のトウギョ知名町に40匹里帰り

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坂口さん(左下)からトウギョの稚魚を受け取った地元の子どもたち=27日、知名町瀬利覚

坂口さん(左下)からトウギョの稚魚を受け取った地元の子どもたち=27日、知名町瀬利覚

 環境省のレッドリストで絶滅危惧ⅠA類に指定されているトウギョ(和名・タイワンキンギョ)の里帰り式が27日、知名町瀬利覚のトウギョ保全・増殖用の田んぼであった。かごしま水族館(鹿児島市)の飼育員、坂口建さん(28)から、地元の子どもたちがトウギョの稚魚40匹を受け取った。半年間、水槽などで育てた後、田んぼに放流する計画。

 

 トウギョは国内では同島と沖縄本島にのみ分布する淡水魚。昔は水田や川で普通に見られていたが、水田の減少などで激減。瀬利覚集落で地域興しに取り組むファングル塾(朝戸武勝代表)が、2013年から地元の子どもたちと一緒に、集落のため池でトウギョの保全・増殖活動を続けていたが、昨年頃から徐々に減少し、今年の春先には、ため池にトウギョの姿が全く見られなくなった。

 

 ファングル塾では絶滅のリスク回避のため、水槽などで分散飼育もしているほか、昨年夏にはかごしま水族館にトウギョ4匹を預けた。今年7月上旬に同水族館でふ化した約40匹の稚魚が今回里帰りすることになった。

 

 関係者によると、ため池内のトウギョの絶滅は、水鳥やヤゴ、グッピーなどによる個体や卵の捕食と、冬場の水温低下などが原因として考えられるという。

 

 坂口さんは「きれいな水質を保たないといけない半面、餌となる適度な量のプランクトンの発生も必要で、保全には難しさもある。水族館で1年間育ててみて飼育のこつも多少はつかめた。ファングル塾の活動への助言などのサポートもしていきたい」と話した。

 

 ファングル塾などによるトウギョの保全・増殖活動は17年12月、日本ユネスコ協会連盟の「プロジェクト未来遺産」にも登録されている。

 

 朝戸代表は「ビオトープ(ため池)からトウギョがいなくなった時は肝を冷やした。より慎重に保全活動に取り組みたい」と語った。

里帰りしたトウギョの稚魚=同

里帰りしたトウギョの稚魚=同

 

 

 

 

かごしま国体へジュニアアスリートに認定証授与

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ジュニアアスリートの認定証を受け取る西加さん=27日、鹿児島市

ジュニアアスリートの認定証を受け取る西加さん=27日、鹿児島市

 2020年に鹿児島県で開催される第75回国民体育大会「かごしま国体」で活躍が期待される中学、高校生へのジュニアアスリート認定証授与式が27日、鹿児島市の県文化センター「宝山ホール」であった。

 

 かごしま国体が開催される20年に中学3年生から高校3年生となる生徒が対象。国体出場を目指す県の代表選手候補として、大会に向けての意識高揚を図るため、県が17年から認定している。本年度の認定数は36競技491人(男267人、女224人)。

 

 授与式には約300人が参加。競技別に三反園訓知事が選手候補者の代表に認定証を手渡し、「ジュニアアスリートとしての自信と誇りを胸に、来年の大会を目指して精進してほしい」と激励した。候補者を代表してフェンシングの林祥蓮さん=鹿児島高校2年=が「来年のかごしま国体では私たちが主役となり活躍しなければならない。私もフェンシングで天皇杯、皇后杯が獲得できるよう頑張る」と健闘を誓った。

 

 奄美関係では相撲の西加陽斗さん(16)=鹿児島商業高1年、朝日中出身=らが認定を受けた。西加さんは「相撲の開催地は出身地でもある奄美。島の人々に胸を張れる成績を目指し、練習に励みたい」と力強く抱負を述べた。

 

 

 

 

瀬戸内町のクルーズ船誘致断念で自然守る会が提案

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記者会見で持続可能な観光の推進などを訴えた奄美の自然を守る会の田原会長(右)ら=27日、奄美市名瀬

記者会見で持続可能な観光の推進などを訴えた奄美の自然を守る会の田原会長(右)ら=27日、奄美市名瀬

 瀬戸内町が同町西古見への大型クルーズ船寄港地の誘致を断念したことを受けて、計画に反対していた奄美の自然を守る会(田原敏也会長)は27日、官民一体となった「持続可能な観光」の推進など、世界自然遺産登録を目指す奄美の観光の在り方に関する提案を発表した。

 

 提案は▽島民、企業、行政、各種団体が一体となった啓蒙活動によって持続可能な観光に理解を深める▽奄美全体の観光と自然保全のバランスについての方向性の検討▽島発の持続可能な観光に基づく具体的な観光商品開発―の3項目。

 

 田原会長らは同日、奄美市名瀬の県大島支庁記者クラブで会見し、同町のクルーズ船誘致断念について「私たちの主張が受け入れられた。賢明な判断だ」と評価し、「これをきっかけに世界自然遺産の地にふさわしい観光について、奄美全体で方向性を考えるべき」と訴えた。

 

 大型クルーズ船寄港地の誘致を巡っては、国が2017年8月に公開した「島嶼(とうしょ)部における大型クルーズ船の寄港地開発に関する調査の結果」を受けて町が検討を開始。18年10月に発足した町内各種団体の代表や有識者で構成する検討協議会が議論を重ね、今月10日に鎌田愛人町長に提言書を提出した。

 

 鎌田町長は23日、受け入れのための条件整備が困難であり、町内の合意形成が不十分だとして、誘致の断念を発表した。

 

 

 

 

イッサンボーかざし豊作祈願 伊仙町2集落で「イッサンサン」

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福の神「イッサンボー」を振りかざしながら家回りをした「イッサンサン」=27日夜、伊仙町犬田布

福の神「イッサンボー」を振りかざしながら家回りをした「イッサンサン」=27日夜、伊仙町犬田布

  【徳之島総局】伊仙町の犬田布や木之香集落で27日夜、豊作を祈願する伝統行事「イッサンサン」があった。住民らが、かかしの形をした福の神「イッサンボー」を中心に家々を回り、来年の豊作を祈った。

 

 イッサンサンは徳之島が琉球王朝支配下にあった約400年前、飢饉(ききん)に苦しむ犬田布地区の住民が豊作祈願したことが由来。豊作となった翌年は琉球王朝服属から133年目に当たることから、行事がイッサンサンと呼ばれるようになったという。

 

 東犬田布集落(佐藤隆志区長、208世帯)では、集落内の発祥の碑前で豊作祈願の歌とイッサンボーの踊りを奉納。三つの小組合ごとに老若男女が約140件の家を回った。

 民家の庭先で、住民らが「イッサンサンヌ、サン(申)ヌトセ(年)ガ、カホウドセ(果報年)」「ムチタボレ、タボレ」と歌い、イッサンボーが左右に飛び跳ねるユーモラスな踊りを披露。家主は餅やお菓子などを用意してもてなした。

 

 イッサンサンは約400年前の祈願が行われた旧暦8月15日の前の戌申(つちのえさる)の日に実施してきたが、参加主体となる子どもたちに配慮し、今年は丙申(ひのえさる)に当たる27日に実施した。

 

 佐藤区長は「時代の流れとともに子どもたちも減ってきた。伝統行事だが、時代に合わせて参加しやすい日程で開催することで、継承につなげていければ」と話した。

 

 

 

県の支援、協力を要請 自然遺産推進共同体 三反園知事を訪問

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三反園知事(左から2人目)に要望書を手渡して活動への協力を求めた事務局企業の担当者ら=28日、鹿児島市の県庁

三反園知事(左から2人目)に要望書を手渡して活動への協力を求めた事務局企業の担当者ら=28日、鹿児島市の県庁

 【鹿児島総局】奄美・沖縄の世界自然遺産登録への取り組みを民間の立場から進めようと23日に奄美市で発足した世界自然遺産推進共同体の事務局企業3社の支店長など3人が28日、鹿児島市の県庁を訪れ、三反園訓知事に活動への支援を求めた。

 

 共同体には奄美大島と徳之島に活動拠点をおく企業や団体を中心に40事業所・団体が参加。登録実現に向けた啓発活動や環境保全、登録実現に伴う地域振興を目標に掲げて取り組みを進める。

 

 県庁を訪れたのは、発起企業でもある日本航空(JAL)鹿児島支店の久見木大介支店長、日本エアコミューター(JAC)の武田守人経営企画部長、NTTドコモ鹿児島支店の河村学支店長。三反園知事に▽活動に当たって県の後援や支援▽奄美の自然環境保全などを目的としたイベントなどの情報提供―を求める要望書を手渡した。

 

 要望書を受け取った三反園知事は「県としても登録に向けて国や地元市町村と連携して取り組んでおり、民間の共同体発足は心強い。さまざまなイベントなど情報を積極的に提供し、共に地域を盛り上げたい」と述べた。

 

 JAL鹿児島支店の久見木支店長は「現在の参加企業は奄美大島と徳之島の企業や団体が大半を占めているが、大きな目的に遺産登録を通じた群島全体の振興策を位置付けていることも踏まえ、群島全体や県内に幅広く参加企業や団体を募っていきたい」と語った。

 今秋にも総会を開き、役員など組織体制や具体的な活動計画を固める方針だ。

 

 

 


多世代交流きっかけに 住民講師の夏休み体験教室好評 瀬戸内町

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地域の高校生から応援団の演舞を学ぶ小学生=26日、瀬戸内町きゅら島交流館

地域の高校生から応援団の演舞を学ぶ小学生=26日、瀬戸内町きゅら島交流館

 夏休み期間を通して開催されている瀬戸内町の小学生を対象とした体験教室「でぃ!ゆらおうでぃ!」が好評だ。7月22日から週3回ペースで開催しているが、毎回定員を上回る35~40人が参加。地域住民がゲスト(講師役)となって伝統文化や体づくり、ものづくりを指導した。子どもたちは普段学校ではできない貴重な体験を得られたほか、多世代交流のきっかけにもつながった。29日まで。

 

 独立行政法人国立青少年教育振興機構「子どもゆめ基金助成活動」の交付を受けて同町の民間団体Smile Sunny Kids(脇田久美代表)が初開催した。教室は▽輪づくり(月曜)▽体づくり(水曜)▽物づくり(木曜)―の3分野に分けて実施。地域の高校生―高齢者延べ100人以上がゲストとして関わり、八月踊り、空手道、英会話、身近にある物を使った装飾品作りなどを教えた。

 

 19日は嘉鉄集落の住民4人がゲスト。「てぃ(手)」「わた(おなか)」「うなぐ(女性)」「いんが(男性)」など普段使える方言を指導。参加した宮里勇輝君(10)=古仁屋小4年=は「方言は全く知らなかったが、今回『まり(尻)』『うがみんしょうら(こんにちは)』などを覚えた。使ってみたい」と張り切っていた。

 

 ゲストにとっても同教室は、地域の子どもたちと関わりを持ついい機会となったようだ。応援団の演舞を指導した地元の県立古仁屋高校3年応援団長の田原葉亮さん(17)は「地域でも知らない小学生がいる。今回仲良くなったので、次に町で会ったら声掛けできる。高校生のことも知ってもらえてよかった」と充実感を語った。

 

 スタッフの一員として教室に関わった興佳絵さんは「子どもたちにとって私は、町で見掛けたことがある人ぐらいの印象だったと思う。今回関わることができ、地域の子どもたちが身近な存在になった。大きな財産。今後も日常的に関われたらいいなあと思う」と笑顔。英会話を教えた玉西聡子さんは「子どもたちの視野が広がるすごくいい取り組みだと思う。子どもたちが問題にぶつかったとき、周りの人が救いになる」と話した。

 

 脇田代表は「各活動が子どもたちにとって、自分の殻を破る、地域の人とつながるきっかけになればと願って開催した。関わっていただいた地域の方にはありがたい気持ち。今後も続けていければ」と声を弾ませた。

 

 

 

豊かな自然の魅力体感 金作原で子どもエコツアー 奄美市名瀬

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金作原国有林を散策して自然の魅力を体感した子どもたち=28日、奄美市名瀬

金作原国有林を散策して自然の魅力を体感した子どもたち=28日、奄美市名瀬

 来年夏の登録を目指す奄美・沖縄の世界自然遺産候補地となっている奄美市名瀬の金作原国有林で28日、奄美群島の認定ガイドが地元の子どもたちを案内するイベント「金作原こどもエコツアー」があった。小学5年生から高校生まで27人が参加。亜熱帯照葉樹の森にすむ希少な動植物について学び、奄美の豊かな自然の魅力を体感した。

 

 奄美大島エコツアーガイド連絡協議会(喜島浩介会長)の主催で初開催。同協議会の認定ガイド6人と登録ガイド2人が講師として参加した。一行は名瀬市街地からバスとガイド車両を乗り継いで現地に向かい、6班に分かれて、国有林内の金作原林道入り口から往復約2キロのコースを散策した。

 

 森の中では、野鳥やセミの鳴き声に耳をすませ、路傍を彩る植物を観察。巨大なヒカゲヘゴや、森の奥にある樹齢150年以上ともいわれるオキナワウラジロガシの巨木を見上げて歓声を上げた。

 

 古仁屋小学校5年の山本大陽君(10)は「面白い名前の木があってちょっと興味が出てきた。ヒカゲヘゴは大きくてすごいと思った」と笑顔。奄美小学校6年の蘇畑満奈香さん(11)は「世界自然遺産のことを調べてみようと思い参加した。外来種対策について勉強したい」と話した。

 

 金作原は奄美大島を代表する自然観察スポット。自然遺産登録による観光客の増加を見据えて今年2月から、環境保全と質の高い自然体験の両立を目的に、利用者に認定ガイドの同行を求め、車両台数を制限するなど利用規制の試行が行われている。

 

 喜島会長は「奄美の自然に親近感を持ってもらいたい。大人も含めて、利用規制によって(金作原に)行きたくても行けない人が行ける取り組みが必要だ」と語った。

 

 同日は関連イベントとして、世界自然遺産について学ぶ講演会(鹿児島県主催)があり、約140人が聴講。亘悠哉さん(森林総合研究所)と喜島会長が奄美の生き物の魅力や、金作原の利用規制の取り組みを紹介した。

 

 

 

奄美の対象は13種 外来種対策、県指定へ 環境審部会

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と奄美大島で行われた駆除作業=2017年6月、瀬戸内町

奄美大島で行われた駆除作業=2017年6月、瀬戸内町

 2019年度の県環境審議会自然環境部会(部会長・星野一昭鹿児島大学産学地域共創センター特任教授、9人)が29日、鹿児島市の県青少年会館であり、4月に施行された県の「指定外来動植物による生態系被害防止条例」について、対象種案14種の指定を決めた。このうち、アメリカハマグルマやイノシシ(リュウキュウイノシシを除く)、コイなど動植物13種を奄美群島の指定対象種とする。県は10月末の正式指定と年末の施行を目指しており、対象種の追加指定も随時行っていく。

 

 条例は在来種の生息環境に影響を及ぼす外来動植物を地域別に選定し、県民の飼育や植栽に関する責任を明確にすることで生態系への被害を防ぐのが目的。

 

 条例の基本方針案では、県、国の外来種リストを参考に、原則として明治時代以降に国内に導入された外来動植物の中から選ぶことなどとしている。対象種案は15年に指定した外来種661種と国の生態系被害防止外来種429種がベースで、県は有識者の意見も踏まえて検討してきた。

 

外来種のアメリカハマグルマ

外来種のアメリカハマグルマ

 奄美群島の対象種に指定されるアメリカハマグルマは奄美大島や徳之島、種子島、枕崎市などに分布。在来種の駆逐による生態系への影響などが懸念され、地域では駆除への取り組みも進んでいる。コイは島しょ部を含む県内各地で確認され、雑食性であることから生態系全体への影響が懸念される。

 

 県全体の対象種案14種のうち、オキナワキノボリトカゲについては奄美群島で自然分布しており、群島の対象種案からは除外された。奄美群島の対象種案13種のうち、アメリカハマグルマを除く12種については、群島以外でも指定される地域がある。

 

 奄美群島での指定対象種案は次の通り。

 

 リュウキュウイノシシ以外のイノシシ▽キュウシュウジカ▽ニホンイタチ▽ホンドタヌキ▽インドクジャク▽ニホンスッポン▽アフリカツメガエル▽コイ▽グリーンソードテール▽アメリカハマグルマ▽ホテイアオイ(ウオーターヒヤシンス)▽ポトス(オウゴンカズラ)▽ムラサキカッコウアザミ

 

島尾文学ゆかりの地巡る 学習院大生が奄美大島合宿

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島尾敏雄文学碑公園を見学する学習院大学のゼミ生ら=29日、瀬戸内町加計呂麻島

島尾敏雄文学碑公園を見学する学習院大学のゼミ生ら=29日、瀬戸内町加計呂麻島

 学習院大学(東京都豊島区)文学部日本語日本文学科の赤坂憲雄教授ゼミ生17人は28日から奄美大島で合宿を行っている。29日は瀬戸内町の加計呂麻島に渡り、戦後を代表する作家島尾敏雄ゆかりの地を訪問。同島を舞台とした作品が生まれた背景に思いをはせた。合宿は31日まで。

 

 同ゼミは毎年、主に国内外の離島や半島で合宿を行っており、奄美大島は初めて。ゼミ生は奄美の歴史や島尾敏雄、ミホ夫妻それぞれの文学作品を学び、合宿に臨んだ。赤坂教授は体調不良のため来島しなかった。

 

 一行は島尾敏雄文学碑公園や日本海軍の特攻艇「震洋」が配備されていた格納壕(ごう)跡を見学したほか、戦時に特攻隊長としてこの地に駐屯していた島尾が、後に妻となるミホと逢瀬を重ねた海岸を歩いた。

 

 ゼミ生の小笠原七生さん(23)=大学院修士課程=は「ミホさんが命懸けで歩いた海岸を実際に見て、愛の大きさを感じた。きれいな景色も印象深い。この旅が終わったら、改めて作品を読みたいと思う」と話した。

 

 ゼミ代表の伊東弘樹さん(26)は「赤坂教授には学生たちに、その土地に根付いた作品を歩きながら読む、行間を読むというか、それを実感してもらえたらという思いがあると思う。僕自身もこの旅で改めて学び、実感している」と話した。

 

伊賀さん、古谷さん優勝 東京で奄美島うた・のど自慢

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島唄の部入賞者(左から2人目が優勝した伊賀さん)

島唄の部入賞者(左から2人目が優勝した伊賀さん)

 関東奄美夏まつり「第10回奄美島うた・のど自慢大会」(東京奄美文化交流協会、同大会実行委員会主催)が25日、東京都品川区立総合区民会館きゅりあんであり、島唄の部は伊賀美佐子さん(千葉県出身)、奄美歌謡の部は古谷雄一郎さん(瀬戸内町出身)がそれぞれ優勝した。

 

 大会には歴代の優勝、準優勝者21人が出場し、自慢ののどを披露した。10人が出場した島唄の部で、伊賀さんは「まんこい節」を歌った。「18歳で初めて聞いた島唄に感銘を受けた。優勝がまだ信じられない。支えてくださった皆さんにあらためて感謝したい」と喜びを語った。

 

奄美歌謡の部入賞者(中央が優勝した古谷さん)

奄美歌謡の部入賞者(中央が優勝した古谷さん)

 歌謡の部優勝の古谷さんは、ギターの弾き語りで「昭和に抱かれて」を熱唱。「このうれしさと喜びは癖になりそう。本業に差し支えないように今後も研さんを続けたい」と頬を緩ませた。同部門には11人が出場した。

 

 大会では出身者らがモデルとなって大島紬をPRする紬ショーや、福山幸司さん(龍郷)、里歩寿さん(瀬戸内)、森田美咲さん(天城)、平田まりなさん(名瀬)によるゲストショーもあり、盛り上がった。スペシャルゲスト徳永ゆうきさんによるミニコンサートもあった。

 

 大会実行委員長の藤井高徳さんは「早いもので今年で10年。多くの出身者の皆さまの協力で無事に節目の大会を終えることができた。心から感謝したい。東京で聞く島唄は格別な味、心に染みる。『東京のアマミワールドに癒やされた』との来場者から頂く声を励みにしたい」と話した。

 

 入賞者は次の通り。(敬称略)

 【島唄の部】①伊賀美佐子②小幡美紀③井出宏則▽審査員賞 勇みつえ▽敢闘賞 該当なし

 【奄美歌謡の部】①古谷雄一郎②吉田清果③重信洋子▽審査員賞 林法義▽敢闘賞 久原卓也

 

 

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