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アマミイシカワガエル展示 北九州市いのちのたび博物館

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奄美大島だけに生息するアマミイシカワガエル(資料写真)

奄美大島だけに生息するアマミイシカワガエル(資料写真)

 北九州市立いのちのたび博物館(福岡県)で開催中の特別展「探検!両生類・は虫類の世界」に9月上旬から、奄美大島だけに生息する希少なアマミイシカワガエルがお目見えする。展示には環境省などの許可が必要で、同博物館学芸員の江頭幸士郎さんは「公開されるのは珍しく、貴重な機会。特別展後半の目玉になる」と話している。

 

 特別展は7月中旬に始まり、最大全長6メートル超のイリエワニや1・5メートルにも達するオオサンショウウオなど国内外の大型の両性類・は虫類や、日本で見つかった新種の両生類など100種類以上の生体を含め約500種類を展示している。

 

 アマミイシカワガエルは体長約10センチ。背中の黄金色の斑紋が鮮やかで「日本で最も美しいカエル」といわれる。沖縄のイシカワガエルと同種とされていたが、2011年に別種と確認された。鹿児島県の天然記念物。環境省のレッドリストで絶滅危惧ⅠB類に位置付けられている。

 

 展示されるアマミイシカワガエルは、生息地の環境悪化などに伴う絶滅を回避するため、広島大学で人口繁殖させた個体。合わせて、同大学が徳之島産の個体を使って繁殖させた「生きた化石」とも呼ばれる奄美、琉球諸島の固有種イボイモリも展示する。

 

 公開日程は調整中。ホームページなどで紹介する。特別展は9月16日まで。問い合わせは電話093(681)1011いのちのたび博物館へ。

 


陸自瀬戸内分屯地に火薬庫新設

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陸上自衛隊瀬戸内分屯地にある火薬庫地区の入口=3月、瀬戸内町節子

陸上自衛隊瀬戸内分屯地にある火薬庫地区の入口=3月、瀬戸内町節子

 防衛省は30日、2020年度予算の概算要求で、今年3月に新編された陸上自衛隊瀬戸内分屯地(瀬戸内町節子)に、火薬庫を新設する予算など約19億円を計上した。現在分屯地にある火薬庫地区に、5本の地下トンネルを含む火薬庫を整備する。完成の見通しは「未定」としている。

 

 瀬戸内分屯地の総敷地面積は約48ヘクタール(ヤフオクドーム6.9個分)。同分屯地は二つの地区に分かれており、警護所や隊庁舎を含む「管理地区」(約17ヘクタール)、弾薬などを保管する「火薬庫地区」(約31ヘクタール)からなる。火薬庫には大型ミサイルの弾薬や小銃などを保管する。

 

 防衛省の計画では、火薬庫は山の側面に横穴を掘る形で、5本のかまぼこ状のトンネルを掘削。内部に鉄筋コンクリート壁で直方体の火薬庫を建設する。

 

 九州防衛局熊本防衛支局が公表している入札・契約状況調書によると、1本目の掘削工事費用は約15億円で、工期は18年9月~21年2月。防衛省によると、現在2本目のトンネルも掘削中。

 

 20年度予算の概算要求では、このうちの1本のトンネル内部に鉄筋コンクリート壁の貯蔵庫を建設する費用と、構内道路を整備する費用合計約19億円を盛り込んだ。

 

 トンネルの長さについて、防衛省は「防衛能力にかかわるので回答を差し控える」としている。

嘉徳護岸工事公金差し止め訴訟 瀬戸内町

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嘉徳海岸を視察する鹿児島地裁の裁判官と被告、原告両関係者=30日、瀬戸内町

嘉徳海岸を視察する鹿児島地裁の裁判官と被告、原告両関係者=30日、瀬戸内町

 県が瀬戸内町の嘉徳海岸で計画している護岸工事への公金支出差し止めを求めた住民訴訟で30日、鹿児島地裁の裁判官3人が進行協議として現地を視察した。原告の地元住民、被告の県職員ら計30人余りが参加。原告側は自然の力で砂浜が回復した現状や護岸工事を行うことによる生態系破壊の懸念を主張。被告側は今後起こり得る大規模浸食の危険性を指摘し、工事の必要性を訴えた。

 

 嘉徳海岸は2014年の台風などで砂浜の浸食が進んだため、地元住民が県に安全確保の対策を要望。県は専門家も交えた検討協議会の結論を踏まえ、延長180㍍のコンクリート護岸整備を決定した。工期は今年3月に始まったが、6月に建設現場近くでアカウミガメの産卵が確認されたため、現在は工事を一時中断している。

 

 進行協議では、原告と被告がそれぞれの立場で現場の状況を説明した。

 

 原告側は14年の大規模浸食について、川の流れを変える工事を行ったのが要因と主張。原告の1人で同集落住民の松本晋平さん(43)は「浜の中に人工物を造ってしまうと、自然の砂の動きを妨げてしまうことになると思う。ここに住んで10年になるが、ここから見る景色は変わらない。できればこれからもこの環境が残る嘉徳浜であってほしい」と力を込めた。

 

 被告側は14年の浸食状況を写真などで示し、「同じような波が来ればまた浸食される。住民の生命、財産を守るため工事は必要」と強調した。

 

 進行協議期日の内容は原告、被告双方が書面にするなどして提出すれば、判決に用いることのできる証拠となる。

来年1月に沖縄で南3島フェア

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各島の情報などを共有し、今後の方針を協議した奄美群島南三島観光連携協議会の会合=29日、徳之島町諸田

各島の情報などを共有し、今後の方針を協議した奄美群島南三島観光連携協議会の会合=29日、徳之島町諸田

  【徳之島総局】徳之島、沖永良部島、与論島の観光協会(連盟)が一体となった「奄美群島南三島観光連携協議会」(会長・前登志朗おきのえらぶ観光協会会長)は29日、徳之島町諸田の特設会場で会合を開いた。今年2月に実施した「南3島フェアin沖縄」について、来年1月31日も沖縄県宜野座村で開催する方針を確認した。

 

 同協議会は奄美群島と沖縄本島を結ぶ日本エアコミューター(JAC)の「奄美群島アイランドホッピングルート」の就航を追い風に、3島が連携して「奄美群島南三島ブランド」を確立し、沖縄からの誘客を目指そうと昨年9月に発足。会合には3島の観光関係者ら8人が出席した。

 

 南3島フェアは宜野座村の観光拠点施設で、3島の物産販売などを行う。奄美群島広域事務組合と一般社団法人奄美群島観光物産協会が宜野湾市で来年2月1、2の両日に計画している「奄美の観光と物産展in沖縄」にも協力する。

 

 情報交換では南3島での周遊観光推進へ、3島で通年実施できる体験メニューのパンフレット作成を進めていくことを確認。観光客が条件付きで運航する定期船に安心して乗船できるよう、定期船が抜港した際に3島が連携して観光客の宿泊施設を紹介する体制の構築を求める意見があった。

2期支援事業計画策定へ 奄美市子ども・子育て会議

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計画策定スケジュールなどを確認した子ども・子育て会議=29日、奄美市名瀬

計画策定スケジュールなどを確認した子ども・子育て会議=29日、奄美市名瀬

 奄美市子ども・子育て会議(委員長・奥田敏文保健福祉部長、委員14人)の2019年度初会合が29日、市役所会議室であった。本年度は第2期子ども・子育て支援事業計画の策定に向けた審議を進めていく。委員からは母親のストレスが高まっている現状を懸念する声や、会員制交流サイト(SNS)を活用した情報発信など早期対応を促す提案もあった。

 

 第1期計画は15年3月に策定された。実績報告などによると、15~19年度の5年間で▽待機児童の解消▽子育て世代包括支援センターの設置▽子育て・保健・福祉複合施設の整備計画―などに取り組んだ。

 

 このうち待機児童対策では地域型保育事業の導入や公立幼稚園の3年保育実施などを進めた結果、待機児童が32人(16年4月)から2人(18年4月)に減少。しかし最終年度の19年4月は26人と増加に転じた。福祉政策課は「働く母親が増えている現状に加え、陸上自衛隊開設に伴う人口増も影響しているのではないか」とみる。

 

 2期計画策定に向けては今年2、3月、小学生以下の子どもがいる保護者を対象にアンケート調査を実施した。

 

 それによると、就学前の児童を持つ母親の約8割が何らかの仕事をしている。特にフルタイム就労は46・7%で、前回調査(35・5%)より増加した。

 

 緊急時などに子どもを見てくれる親族がいる人は就学前、小学生ともに5割前後と高かった一方で、「日常的にも緊急時もいない」と答えた人は就学前17・4%、小学生14・4%と1割強ながら存在している。

 

 委員からは子育てのストレスを懸念する声が上がった。保護者代表委員は「民生委員・児童委員の存在は知っているが、どこへ行けばいいのか分からない」と情報不足を訴えた。

 

 病児・病後児保育の需要がある半面、実際の利用が少ない現状を指摘する声も聞かれた。「改善できる点は早期に対応していけたら」と意見した委員は、子育て情報発信の手立てにSNSの利活用を提案した。

 

 会合は年4回予定。パブリックコメント(意見公募)も実施し、年度内の策定を目指す。

かごしま国体開幕まで400日 奄美空港

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かごしま国体開幕までの残り日数を示すボードの横で、大会のPR活動をするコクトくん=30日、奄美市笠利町

かごしま国体開幕までの残り日数を示すボードの横で、大会のPR活動をするコクトくん=30日、奄美市笠利町

 鹿児島県で2020年に開催される第75回国民体育大会「燃ゆる感動かごしま国体」の開幕まで400日となった30日、残り日数を示すカウントダウンボードが奄美市笠利町の奄美空港に設置された。1階到着口付近でボードのお披露目式があり、関係者が大会の成功を願い、除幕した。

 

 かごしま国体は20年10月3~13日にあり、県内各地で正式競技37競技、特別競技1競技、公開競技5競技、デモンストレーションスポーツ36競技を行う。奄美では相撲(奄美市住用町)やトライアスロン(天城町)、パワーリフティング(知名町)などが行われる。同年10月24~26日には県で初開催の第20回全国障害者スポーツ大会「かごしま大会」もある。

 

 ボードを設置した同国体・大会実行委員会委員の松本俊一県大島支庁長(代読)は式で「国体、かごしま大会ともに奄美地域の自然や食、伝統文化など多彩な魅力を全国に発信する絶好の機会。準備を着実に進める」とあいさつした。

 

 式後は関係者が両大会グッズのうちわやシールなどを配布してPR活動。奄美市公式マスコット・コクトくんも応援に駆けつけた。

 

 ボードはこの日、大会の周知や機運醸成を目的に奄美と鹿児島、鹿屋の3市の計4カ所に設置された。

市民団体ら 陸自駐屯地前で抗議デモ 奄美市

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陸上自衛隊奄美駐屯地の入口でシュプレヒコールを上げる市民ら=30日、奄美市名瀬

陸上自衛隊奄美駐屯地の入口でシュプレヒコールを上げる市民ら=30日、奄美市名瀬

 9月14日から奄美市名瀬の陸上自衛隊奄美駐屯地で行われる日米合同訓練「オリエント・シールド19」に抗議する市民集会が30日、奄美大島内の陸自施設や名瀬市街地で行われた。参加者は「できたばかりの陸自駐屯地に、住民説明もないまま米軍が来るのは許せない」と抗議の声を張り上げた。

 

 集会は「奄美の自然と平和を守る郡民会議」(星村博文議長)が主催。同日午前、小雨が降る中、今年3月に開設された陸上自衛隊奄美駐屯地(奄美市名瀬大熊)の入口には、鹿児島県本土や熊本県などからも駆け付け、約40人が集まった。

 

 参加者は「『自衛隊なら賛成だが米軍なら反対』と言ってきた人たちがいるが、自衛隊施設ができたことで、何の説明もなく早速米軍が来ることになった」「このままでは自衛隊は米軍と一体となって戦争への道へ突き進むのではないか」などと抗議。「奄美に米軍を呼ぶな」とシュプレヒコールを上げ、同駐屯地へ抗議文を手渡した。

 

 午後からは瀬戸内分屯地(瀬戸内町節子)前や名瀬市街地でも集会を開いた。名瀬市街地には約80人が集まり、「自衛隊を戦場に送るな」と書かれたプラカードを手に約20分間デモ行進をした。

 

 集会には昨秋、陸自が米海兵隊と共同訓練を行った種子島の住民も参加。「種子島では住民説明があったのは訓練前日。十分に知らされないまま行われた。奄美は今こそ声を上げるべき」と話した。

 

バニラ・エア運航終了 5年間で約75万人利用 10月からピーチへ路線移行

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奄美関係の運航を終了したバニラ・エアの成田行き最終便を見送る空港職員ら=31日、奄美空港

奄美関係の運航を終了したバニラ・エアの成田行き最終便を見送る空港職員ら=31日、奄美空港

 格安航空会社(LCC)バニラ・エア(本社・千葉県成田市)は31日、奄美関係の運航を終了した。2014年の就航以来、成田線約55万人、関空線約20万人が利用。奄美大島を中心に「バニラ効果」と呼ばれる経済効果を生み出した。奄美路線は今後、経営統合するピーチ・アビエーション(本社・大阪府田尻町)が引き継ぐ。

 

 バニラ社の奄美関係路線は成田線が14年7月に初就航、17年3月には関空線が開設した。奄美市への大型クルーズ船の就航なども合わせ、奄美群島外から各島へ訪れた入域客数は18年に過去最多の67万8千人を記録した。

 

 ピーチ社は本年度末までにバニラ社とブランドを統一し、奄美―成田線を10月1日、関空線を12月26日に各1往復で運航開始する。機材はいずれもA320―200(180席)。

 

 日本初のLCCでもあるピーチ社は関東・関西とアジア各国を結ぶ海外路線に力を入れている。同社広報部の市村雅人マネージャーは「観光資源開発や広報で奄美へ訪日外国人旅行者を呼び込む。世界自然遺産登録実現への機運も高めていきたい」と語った。

 

 同社は今後、機内誌で奄美のPRを行うほか、機内食に奄美のおもてなし料理「鶏飯」を加えるという。


消費税増税まで1カ月

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タブレット端末と専用アプリを使ったレジシステム。導入費が低いなどの利点があるが、スマホになじみのない高齢者には運用が難しそうだ=29日、奄美市名瀬

タブレット端末と専用アプリを使ったレジシステム。導入費が低いなどの利点があるが、スマホになじみのない高齢者には運用が難しそうだ=29日、奄美市名瀬

 消費税増税まで1カ月。小売店は価格表示を変更したり、ポイント還元制度のためキャッシュレス導入を急ぐなどの対応に追われている。一方で軽減税率制度に対応するレジの供給が追いついていないなどの指摘もあり、奄美の事業者からは「事業を縮小する可能性がある」「手続きが複雑すぎる」「10月1日からすぐに新制度に対応できるのか不安だ」などの声も上がっている。

 

 レジ購入費の助成を受けるには、事業者が決められた期日までにレジメーカーなどと購入契約を交わし、設置・支払いを完了している必要がある。中小企業庁によると、支援対象として想定している約30万事業者のうち申請したのは7月末時点で約4割にとどまり、準備の遅れが懸念されている。

 

 同庁は8月27日、設置・支払い完了日の条件を従来の9月末から12月16日までに延長する緩和策を取った。しかし全国的に在庫が足りない中、延長した期限内でも納品ができない恐れがある。

 有限会社鹿児島事務機商会・大島営業所(奄美市名瀬)は昨年から奄美大島内でレジの買い替えフェアなどを実施してきた。契約を済ませた事業者には9月末までに納品予定だが、7月に入ってからも新たな問い合わせが増えているという。

 

 岡村睦男所長は「今は新規の注文は断らざるを得ない。政府の周知が不十分だった上に参院選などもあり、事業者が早めに対策できない状況だったことが全国的な混乱につながった」と指摘。「レジは各社とも海外で組み立てており、増産してもすぐに届くわけではない。今後注文をかけても年内の納品は難しいのではないか」と話した。

 

 商品管理と会計を行うレジシステムには従来の機械型のほか、スマホやタブレット端末と専用アプリを使用した新しいものも登場している。金額や商品区分は使用者が設定し、別売りの機材をつなげばクレジットカードやQRコードの読み取り機、レシート印刷機なども使用できるという。

 

 導入費を抑えられるタブレット端末型のレジは奄美群島でも若い経営者を中心に広がりを見せているが、日常的にスマホなどを使用していない高齢経営者にとって切り替えは容易ではない。

 

 家族経営で大島紬の小物と土産用の菓子などを販売している奄美市名瀬の商店では、新型レジの買い換えを検討中だった。経営者(37)は「70過ぎの両親が使い方を覚えられるのかが不安で迷っている。商品ごとに別会計にするか、いっそ食べ物の取り扱いをやめるという選択も……」と頭を悩ませていた。

 

 アルコール以外の飲食料品でも店内で食べる場合は「外食」として軽減税率の対象外となる。事業所側は価格表示の変更のほか、今後は飲食場所の確認などの対応も必要だ。

 

 奄美市でスーパーマーケットなどを展開する株式会社グリーンストア(里泰慶社長)は、一部店舗に備えているイートインスペースを撤去する見込み。売り場では消費者に分かりやすいように価格表示を現在の税込価格から本体価格+税の形に切り替え、税率ごとに値札を色分けするという。

 

 小売店や飲食店では仕入れ値の値上げに合わせ、商品内容の見直しを検討する店もある。市内の飲食店では「人気メニューは中身や量を変えるのは難しく、値上げするしかない」「扱うメニューを減らして対応する。客足が落ちないか心配だ」という声も聞かれた。

いきものカメラマン、奄美空港で写真展

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奄美の森に暮らす動物たちの貴重な場面を撮影した写真家の松橋利光さん=8月31日、奄美市笠利町

奄美の森に暮らす動物たちの貴重な場面を撮影した写真家の松橋利光さん=8月31日、奄美市笠利町

 奄美大島の森に生息する動物や昆虫を撮影している写真家・松橋利光さん(50)=神奈川県在住=の写真展「奄美の森の生きものたち」が8月31日、奄美市笠利町の奄美空港で始まった。県天然記念物のアマミハナサキガエルやハブ、コウモリなど、約50点の写真を展示している。9月30日まで。

 

 松橋さんは、幼少期からのカエル好きが高じて動物の写真家に。「生きものカメラマン」と称して、カエルの写真集を多数出版している。元奄美野生生物保護センター職員の木元侑菜さんの案内で、2015年から奄美大島で動物の写真を撮っている。

 

 写真展には日本一美しいといわれるアマミイシカワガエルが木の上やトイレの中にいる様子、毒蛇ガラスヒバがアマミハナサキガエルを口にくわえた瞬間を捉えたものなど、ユニークな作品がずらり。

 

 松橋さんは「奄美は日本で一番、希少性を感じさせないほど希少動物を多く観察することができる島。写真を通して自然界の中で暮らす動物たちが何をしているところか想像してほしい」と話している。

加計呂麻島薩川で囲碁フェス

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島内外35人の対局もあったKAKEROMA囲碁フェスティバル=31日、瀬戸内町薩川

島内外35人の対局もあったKAKEROMA囲碁フェスティバル=31日、瀬戸内町薩川

 瀬戸内町加計呂麻島薩川集落の飲食店「太陽の島カフェ」で31日、「KAKEROMA囲碁フェスティバル」があり、島内外の愛好家が碁を通して親睦を深めた。NHKの囲碁番組などに出演している稲葉禄子=いなば・よしこ=さん(50)が複数人と同時対局する「多面打ち」を披露して初開催のイベントに花を添えた。

 

 主催の太陽の島カフェ(栁沢志賀子代表)は、同集落の女性らを中心とした団体。2012年から「太陽の島カフェしりたむんきゃ」を商品ブランドに加計呂麻島産のゲットウやレモングラスなどを使ったハーブティーの製造、販売などを手掛けてきた。

 

 カフェ店は島外の協力者と共同運営し、この日がオープン。囲碁フェスは開店を記念して開いた。島内外の小学2年生から一般までの35人が碁の腕を競い、稲葉さんの公開対局を観戦。ランチパーティーや島唄のステージもあり、海辺のカフェはにぎわった。

 

 東京から帰郷して参加した稲留保久さん(84)=瀬戸内町瀬武出身=は「地元でたくさんの人と囲碁を楽しめた。素晴らしいお店ができてうれしい」。フェスの企画から携わった稲葉さんは「自然の中でのイベントで、新たな囲碁の魅力を提案できた。今後も開催したい」と話した。

瀬戸内町で総合防災訓練

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陸自と消防などで連携を確認した救出・救護訓練=1日、瀬戸内町の古仁屋小学校グラウンド

陸自と消防などで連携を確認した救出・救護訓練=1日、瀬戸内町の古仁屋小学校グラウンド

 「防災の日」の1日、瀬戸内町総合防災訓練が古仁屋小学校グラウンドを主会場に行われた。警察や消防、海保など関係機関と地域住民ら約400人が参加。今年から陸上自衛隊瀬戸内分屯地隊員も加わり、機動力を生かした救出など各種訓練を通して災害時の連携を確認した。

 訓練は、前日からの局地的豪雨で同町に「大雨・洪水警報」が発表。大規模な土砂災害が発生した影響で一部集落の孤立や、土砂崩れに巻き込まれた車内に負傷者がいるとの情報が入っている―と想定した。

 町は災害対策本部(本部長・鎌田愛人町長)を設置し、5段階大雨警戒レベルのうちレベル4の「避難勧告」を発令。地域住民は地元消防団員の誘導で避難所へ移動した。

 救出・救護訓練では消防隊員と陸自隊員が被災車両2台から負傷者各1人を救出し、消防団員が担架で搬出。仮設の救護所で医師らが応急手当てを施した後、病院へ搬送した、

 地域住民のバケツリレーや消防車両による消火訓練があったほか、体育館では陸自と海保による災害応急活動のパネル展示もあり、参加者は幅広く災害対策を学んだ。

 訓練後、同町議会の岡田弘通議長は「離島3島を抱える瀬戸内町においては、情報共有をはじめ連携が重要。陸自の参加で力強さが増し、充実した訓練となった」と講評した。

 「防災の日」は関東大震災(1923年)の教訓を踏まえ、60年に国が制定した。瀬戸内町では90年9月、台風接近に伴う豪雨で土石流が発生し、12人が死亡。今年6月には県内初となる警戒レベル4の豪雨に見舞われ、人的被害はなかったが、町内各地で土砂崩れが発生した。

フルート奏者、菅原さんコンサート 与論町

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与論高校生とも共演し、会場を沸かせたフルート奏者の菅原さん(左)=29日、与論町

与論高校生とも共演し、会場を沸かせたフルート奏者の菅原さん(左)=29日、与論町

  【沖永良部総局】NHK交響楽団フルート奏者・菅原潤さんの「与論ゆがぷう おしゃべりコンサート」が29日、与論町のハレルヤこども園2階大ホールであった。親子連れなど約170人が来場。菅原さんは演奏曲の紹介も交えた軽快なトークと、美しいフルートの音色で会場を魅了した。

 主催した島人旅人与論島の会(和田州生代表)は、島の人が「本物の芸術」に触れる機会を設けようと年1回イベントを企画。今回のコンサートは与論高校の音楽教諭、西村彬さんとの縁で実現した。

 コンサートはビゼー作曲の「メヌエット」のフルート演奏で開幕。「歌の翼による幻想曲」、「シシリエンヌ」などの曲を次々と奏でた。またソロ楽器のピッコロの演奏も披露し、会場を沸かせた。

 菅原さんからフルートの指導を受けた地元の中高生らもゲスト出演。ディズニー映画の主題歌などを菅原さんと共に披露した。

 アンコールでは「島人ぬ宝」で会場を盛り上げ、ラストは西村さんのピアノ伴奏による「芭蕉布」の曲の演奏で締めくくった。

多彩なイベント満喫 夏休みラストサンデー

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チーム対抗で必死に水を掛け合う水てっぽう合戦参加者=1日、奄美市住用町

チーム対抗で必死に水を掛け合う水てっぽう合戦参加者=1日、奄美市住用町

 夏休み最後の日曜日となった1日、奄美各地では夏祭りやスポーツイベントなどがあり、家族連れでにぎわった。真っ黒に日焼けした子どもたちは休みの最終日を惜しむように、さまざまなイベントを満喫していた。

◆水鉄砲で盛り上がる 三太郎まつり

 奄美の夏祭りを締めくくる奄美市住用町の第33回三太郎まつり(同実行委員会主催)が1日、内海公園自由広場をメイン会場にあった。水鉄砲イベントや綱引き、芸能ステージなどが繰り広げられた。夜は数年ぶりの水中花火を含む約1500発の花火が夜空を彩った。

 今年は住用連合青年団(橋本大輝団長)主催の「水てっぽう合戦」が初開催された。チーム対抗で、頭に付けた金魚すくいの網を狙い撃ちするルール。子どもから大人まで夢中になって水を掛け合い、会場は歓声に包まれた。

 夕方からの芸能ステージは薩摩剣士隼人とコクトくん、ロビンちゃんのキャラクターショーがちびっ子に大人気。奄美出身メンバーらによる蛇三線ロックバンド「ティダ」のライブ、お楽しみ抽選会も盛り上がった。

 ▽綱引き大会 ①大島女子ソフト②ばしゃ山ガールズ③チームumie

◆上方連合チーム仲勝が団体V 三太郎まつり相撲

 第33回三太郎まつり相撲大会(同実行委員会主催)が1日、奄美市住用町の東城小中学校相撲場であった。一般・職域の部の団体は上方連合チーム仲勝が優勝、個人は新島伊武起(住用相撲クラブ)が2連覇を果たした。

 【団体】▽低学年 ①朝日A②瀬戸内A③瀬戸内B▽高学年 ①瀬戸内B②住用A③瀬戸内A▽一般・職域 ①上方連合チーム仲勝②住用連合青年団③住用相撲クラブA

 【個人】▽未就学児 ①栄咲磨(瀬戸内少年相撲)②南灯士郎(同)③禧久藏之助(同)▽小学1年 ①岸龍誠(朝日相撲)②鎌田龍愛(瀬戸内少年相撲)③野崎竜翔(同)▽同2年 ①前田琉翔(住用相撲)②保田梁之介(瀬戸内少年相撲)③有川碧空(朝日相撲)▽同3・4年 ①澤江雄生(瀬戸内少年相撲)②徳満星之介(朝日相撲)③松本暖樹(瀬戸内少年相撲)▽同5年 ①重村鴻之介(瀬戸内少年相撲)②山久碧斗(同)③有川空雅(朝日相撲)▽同6年 ①俵幸平(住用相撲)②林海心(同)③泉洸慎(同)▽職域 ①新島伊武起(住用相撲)②武田海喜(上方連合チーム仲勝)③棈松友大郎(住用連合青年団)

【団体一般・職域の部決勝】上方連合チーム仲勝が優勝を決める一番となった中堅戦=1日、奄美市住用町

【団体一般・職域の部決勝】上方連合チーム仲勝が優勝を決める一番となった中堅戦=1日、奄美市住用町

西仲間の竿踊りも披露 十五夜唄あしび

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客席からハト(指笛)やはやしも飛び交った「奄美十五夜唄あしび」=31日、奄美市名瀬

客席からハト(指笛)やはやしも飛び交った「奄美十五夜唄あしび」=31日、奄美市名瀬

 奄美市の自主文化事業「奄美十五夜唄あしび」が8月31日夜、同市名瀬の奄美文化センター野外ステージであった。「西からも東からも寄らてぃ 唄たり踊たりしんしょろや」と題し、同市住用町の西仲間八月踊り伝承会(紀元三好会長)らが出演。円形状のステージを囲んだ島唄ファンらを楽しませた。

 昔ながらの唄あしびを再現し、伝統文化の素晴らしさを伝えようと毎年開催しているイベントで24回目。

 八月踊り伝承会の「おぼこり」で開幕し、茂木幸生さん、平田久代さん、平山淳子さん、嘉川敏子さんの4人のベテランも登場。住用のほか、大和や笠利、瀬戸内など各地域の歌い方で「朝花節」や「ヨイスラ節」「イトゥ」などが続いた。

 終盤は市の無形民俗文化財に指定されている同集落の竿(そお)踊りを披露。約30人の踊り手が男女2手に分かれ、「エイホ、エイホ」の掛け声とともに3㍍程の竹竿を振り下ろす激しい踊りに、会場からは拍手と歓声が湧き起こった。

 唄の合間には出演者の軽妙な島口トークが観客の笑いを誘ったほか、黒糖焼酎なども振る舞われ、最後は会場一体となった六調でにぎやかに締めくくった。

 

 

 


大和村がスクールバス自主運行開始

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大和村が自主運行を開始した小中学生対象のスクールバス=2日、同村思勝

大和村が自主運行を開始した小中学生対象のスクールバス=2日、同村思勝

  大和村は2日、大和小学校(大江修校長、児童26人)と大和中学校(有村哲郎校長、生徒35人)の児童生徒を対象にしたスクールバスの自主運行を開始した。両校の駐車場で運行開始式があり、児童生徒や教員、村職員らがバスの安全運行を願った。

 

 大和小は大和浜~国直、大和中は村全域と2校の校区は広範囲のため、村は8月までは奄美市のバス事業者に委託してスクールバスを運行してきた。村教育委員会によると、児童生徒の安定した交通手段を確保するため、自主運行に切り替えたという。

 

 バスは29人乗り車両が2台あり、国直と今里の2方面と学校を結ぶ。1台は旧名瀬市出身者から寄贈された村所有車両で、1台はリース車両。思勝、大和浜、津名久の3集落以外の児童生徒計30人が利用する。

 

 運転手2人は新規で臨時職員を採用し、今後さらに1人を追加する予定。人件費、リース料金を含む自主運行の年間経費は約1200万円、本年度は7カ月分の約700万円を見込む。

 

 伊集院幼村長は式で「子どもたちのため、より自由な運行ができるようになった。安心して乗ってもらえるよう、安全運行を願う」とあいさつした。

 

観光振興で連携協定 与論町と和歌山大学

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観光振興で連携協定を結んだ与論町の山町長(右)と和歌山大学観光学部の尾久土学部長=2日、与論町役場仮庁舎

観光振興で連携協定を結んだ与論町の山町長(右)と和歌山大学観光学部の尾久土学部長=2日、与論町役場仮庁舎

 与論町と和歌山大学観光学部は2日、同町役場仮庁舎で観光振興に向けた相互連携協定を結んだ。同町の主要産業である観光の振興と相互の人材育成などについて連携・協力していく。

 

 与論町の山元宗町長と和歌山大学観光学部の尾久土正己学部長が協定書にサイン。握手を交わして連携していくことを確認した。

 

 山町長は「観光面で協力してもらえることはとてもありがたい」と感謝。天文学が専門の尾久土学部長は「観光学部にはいろんな分野の先生がいるので有効に使ってほしい。新しい観光の研究などにも貢献していきたい」と抱負を語った。

 

 具体的には今後、与論町で来年11月中旬に開催される「星空の街・あおぞらの街全国大会」について和歌山大学側がアドバイスするほか、星空などをテーマとした新たな観光メニューの開発などで連携していく方針だ。

 

住民協力し大綱作り 与論十五夜踊に向け

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協力して十五夜踊用の大綱を作る住民ら=8月31日、与論町城

協力して十五夜踊用の大綱を作る住民ら=8月31日、与論町城

 与論町の地主神社で13日に行われる与論十五夜踊に向けた恒例の「大綱作り」が8月31日、同町の城自治公民館であった。住民約60人が参加。老若男女が力を合わせ、綱引き用の大綱と鳥居のしめ縄を作った。

 

 十五夜踊は毎年旧3、8、10月の各15日に奉納される。8月は特に盛大で奉納踊りの後には綱引きがあり、切れた縄でお互いの身体をたたき、無病息災を願う。

 

 子どもや高齢者は、編み込む前の稲わらを整える作業を行い、主に男性が稲わらを編みこんで作業を行った。編んだ約30メートルの縄3本をさらに全員で編み込み、綱引き用の大綱を仕上げた。

 

 同公民館の森展宏館長は「稲わらも少ない中、有志の方に提供していただいた。毎年、大変な作業だが住民の協力のおかげでできている」と話した。

 

初の盆踊りイベント 瀬戸内町俵

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初の盆踊りイベントを楽しむ参加者=8月31日、瀬戸内町俵(提供写真)

初の盆踊りイベントを楽しむ参加者=8月31日、瀬戸内町俵(提供写真)

 盆踊りを楽しむイベントが8月31日夕、瀬戸内町加計呂麻島俵集落公民館であった。集落住民を中心に老若男女約40人が参加し、本土の盆踊りで交流を深めた。

 

 住民が集い、楽しめる場をつくろうと、地元住民グループ「俵桟橋会」と同町地域おこし協力隊が主催して初開催した。本土の盆踊りを知るU・Iターン者が先頭に立って指導。事前練習を積んで本番に臨んだ。

 

 当日は会場中央に大太鼓を置き、盆踊りの雰囲気を演出。参加者は輪になって「東京音頭」「炭坑節」「鹿児島おはら節」などを踊った。八月踊りや六調も楽しんだ。

 

 地域おこし協力隊の小林光一さんは「集落の高齢者も参加くださり、皆さんが喜んでくれてよかった。今後も続けていけたら」と話した。

 

龍郷町秋名でショチョガマ完成

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秋名アラセツ行事へ向け、ショチョガマを建てた秋名・幾里の住民と他地区のボランティア=1日、龍郷町秋名

秋名アラセツ行事へ向け、ショチョガマを建てた秋名・幾里の住民と他地区のボランティア=1日、龍郷町秋名

 国の重要無形民俗文化財に指定されている龍郷町の「秋名アラセツ行事」で使う「ショチョガマ」が1日、集落と田袋を見下ろす中里(なざと)の山の中腹に完成した。秋名・幾里集落の住民と他の地区からのボランティア計約160人が協力して祭場に資材を運び上げ、片屋根のわらぶき小屋(ショチョガマ)を建てた。

 

 旧暦8月初丙(はつひのえ)の早朝に行われるショチョガマは、夕方に近くの浜である「平瀬マンカイ」とともに五穀豊穣を祈るアラセツの稲作儀礼。当日は潮の満ち始めるころにチヂン(太鼓)を打ち鳴らして祭りが始まり、山際から朝日が昇るとショチョガマが揺り倒される。今年の祭りは6日。

 

 ショチョガマはシイの木で柱と屋根の骨格を組み、竹と稲わらで屋根をふく。門の飾り「シル」を6か所に立て完成する。幅約7メートル、高さ約3メートル。

 

 秋名集落の隈元已子区長(65)は「たくさんの人の協力で立派なショチョガマができた。当日は集落外からの参加も大歓迎。男性は屋根に上がって体験してほしい」と語った。

 

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