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競り場に活気戻る 名瀬漁協

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台風通過後、初の競りが開かれた名瀬漁協=17日、奄美市

台風通過後、初の競りが開かれた名瀬漁協=17日、奄美市

 相次ぐ台風の襲来で長期間にわたって漁業者が漁に出られない状況となっていた奄美群島。奄美市の名瀬漁協(満林春男組合長)では17日、台風通過後初の競りが開かれ、久しぶりに威勢のいい掛け声が響いた。

 

 関係者によると、台風9、10号の影響で5日から16日までほぼ漁に出られない状況が続いていた。その間も競りは開かれていたが、素潜り漁などによる少量の水揚げを扱うだけとなっていた。

 

 17日の競りには、スジアラやアオダイ、ハタ、チダイなどが荷さばき場に並んだ。漁協の担当者は「通常の5分の1程度とまだかなり少ない。18日以降に水揚げが増えていくだろう」と期待した。

 

 水揚げが少ない影響で、魚種によっては通常の2倍の値が付く物も。競りに参加した仲買人の1人は「仕方ないがとても高い。21日から漁が始まるイセエビに期待したい」などと話した。

 

 キハダマグロなどを狙って沖縄近くで漁をする漁船も17日、名瀬漁港を出港した。関係者によると1週間ほど漁をして帰港するという。

 


豊穣祝う 稲すり踊り 宇検村芦検集落

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村指定無形文化財の「芦検稲すり踊り」を奉納する婦人会の踊り手たち=17日、宇検村芦検

村指定無形文化財の「芦検稲すり踊り」を奉納する婦人会の踊り手たち=17日、宇検村芦検

 五穀豊穣(ほうじょう)と集落の繁栄を祝う宇検村芦検集落名物の「芦検稲すり踊り」が17日、同集落の豊年祭で奉納された。芦検民謡保存会の婦人会14人が「ウンジョギン」と呼ばれる農作業着とエプロンに身を包み、土俵周りで田植えや精米の様子を軽快なリズムで表現。観衆は大きな拍手で踊りを盛り上げた。

 

 芦検稲すり踊りは村指定の無形文化財。1938年、皇室の新嘗祭(にいなめさい)で芦検集落栽培の米を宮中に献上した際、御田植祭りに奉納したのが始まりとされ、80年以上続いている。

 

 奄美の稲すり節と沖縄の汗水(アシミジ)節を併せ、沖縄民謡調に編曲されており、ざるやくわ、きねや臼を使用。14人の踊り手たちが田植えから収穫、脱穀や精米の様子を踊りで表現している。

 

 芦検集落で育ち、23年以上稲すり踊りを奉納している寿山(じゅやま)麻美さん(46)は「年々踊り手が減り、ここ数年は婦人会以外からの助けで踊りが成り立っている。集落の大事な踊り。今後も残していきたい」と話した。

 

「上がり相撲」に参加するために帰省する集落出身者を歓迎する横断幕と、「振り出し」で土俵入りする力士たち=17日、宇検村芦検

「上がり相撲」に参加するために帰省する集落出身者を歓迎する横断幕と、「振り出し」で土俵入りする力士たち=17日、宇検村芦検

 豊年祭では、満50歳を迎える力士が最後の参加となる「上がり相撲」を開催。隣の田検集落出身で1970年生まれという元山公知村長もまわしを締め、「振り出し」と呼ばれる土俵入りに「応援」参加。「ヨイヤ、ヨイヤ、ヨイヤー」「ワイド、ワイド、ワイドー」と声を張り上げ、集落内を練り歩いた。

 

 松井寿一区長(64)は「豊年祭は芦検集落の活力。集落の繁栄と結束力、パワーを実感する一日。皆さんの応援がありがたい」と話していた。

 夜には土俵で八月踊りが奉納された。

 

サンバワークショップ 奄美市

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サンバのワークショップを開いた加藤勲さん=17日、奄美市

サンバのワークショップを開いた加藤勲さん=17日、奄美市

 奄美とも縁の深いブラジルの音楽・サンバに親しむイベントが17日、奄美市名瀬のAiAiひろばであった。演奏家の加藤勲さん(37)=東京都=が講師となり、リズムの取り方や楽器の扱い方を指導。参加者は奄美からブラジルへの移住100周年を記念して作られた曲「Kibaramba(キバランバ)」に合わせて演奏しながら歌い踊り、本場のサンバ音楽を体感した。

 

 加藤さんは演奏家として活動する傍ら、東京大学などで外部講師としてラテンアメリカの音楽を教えている。今回は奄美2世の妻・里織さん(44)と共に里帰りも兼ねて来島。同日夜に市内のホテルでサンバショーを行う縁で、「奄美の人にもサンバの魅力を知ってもらおう」とワークショップを企画した。

 

 ワークショップでは、参加者がブラジルの小太鼓「タンボリン」と大太鼓「スルド」を体験。「テレコテコ」と呼ばれる伝統的なリズムに合わせ、演奏しながら足でステップを踏んだ。

 

 練習が進むにつれて速くなるテンポに、参加者は苦戦しつつも笑顔。最後はサンバの後に必ず行われるという楽器の掛け合いを再現し、体全体を使って本場のブラジル音楽を楽しんだ。

 

 奄美群島では1918年、移住グループの第1弾がブラジルへ渡航。100周年を迎えた2018年には、群島で最も多い81家族491人が移住した宇検村を中心に奄美の住民と在伯奄美2世、3世らとの交流の場が持たれた。

 

 移民史を研究しブラジルに何度も足を運んでいる里織さんは「奄美にルーツを持つ人たちは今後の交流を楽しみにしている。交流事業を通して奄美にサンバの文化が根付き、いつか奄美のサンバチームをつくれれば」と期待した。

 

 この日参加した奄美市の松元裕子さん(46)は「思ったよりもハードだったが良い運動になった。祭りのパレードなどにサンバで参加したら面白そう」と話していた。

 

下り便5日ぶり入港 品薄、徐々に解消へ 奄美の南3島

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品薄が続いていた牛乳などの商品を手に取る買い物客=17日、和泊町のAコープ和泊店

品薄が続いていた牛乳などの商品を手に取る買い物客=17日、和泊町のAコープ和泊店

 台風9号、10号による高波の影響で鹿児島―奄美群島―沖縄を結ぶ定期船の欠航が長期化していた徳之島、沖永良部島、与論島に17日、本土から生活物資などを積んだ下りの船が5日ぶりに入港した。各島のスーパーには久しぶりに牛乳やパン、生鮮品などの商品が陳列され、買い物客でにぎわった。今月7日ごろから続く各店の品不足は今後数日かけて徐々に解消されそう。また島内の飲食店なども食材不足が解消に向かい、安堵(あんど)の声が聞かれた。

 

 島内への食料品などは鹿児島発の下りの船による入荷がほとんど。徳之島以南の3島は7日から船の欠航が続き、台風9号が遠ざかった12日に下りの船が入港したものの、台風10号の影響で再び欠航が続いていた。

 

 17日は早朝から夕方にかけて南3島には、臨時便を含め計3便の下りの船が生活物資を積んで入港した。

 

 和泊町のAコープ和泊店(喜坂幸治店長)は開店時の午前9時半から新たな商品が並び、両手に買い物袋を抱えて店を出る人の姿が見られた。同店ではお盆帰省中の学生など臨時のアルバイトを雇い、品出し作業を急いだ。野菜、果物など一部の青果品は18日の下りの船で入荷予定。

 

 同店の喜坂店長は「この10日間余り、お客さんから『(品物は)いつ入るの』と何度も聞かれ、そのたびに申し訳なく感じていた。特にお盆時期だったので余計に頭が痛かった」と言い、買い物客でにぎわう店内の様子に「ようやく(通常に)戻り、ほっとしました」と胸をなで下ろした。

 

 和泊町の通村さとみさん(56)は「やっと生鮮食品が買えてよかった。お盆中はご先祖にも『ごめんなさい。あるもので許してね』と謝った。今回改めて普段は当たり前に物があることへの感謝と、その一方で離島の大変さも感じた」と話した。

 

 徳之島町亀津で1992年から居酒屋とカラオケ店を経営する清水正さん(61)は「仕入れ食材の品薄がここまで長引いたのは開業以来初めて。期間中は帰省者や観光客の来店も例年より少なかった」と振り返った。

 

 この日、刺身の取引先の漁船からの納品も再開され「ぷりぷりのシビ(新鮮なキハダマグロ)が入ったよ」と笑顔を見せた。

 (徳之島総局、沖永良部総局)

節目のあやまる祭り  奄美市笠利

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なんこ大会決勝の大将戦。相手の玉を見事言い当てて盛り上がる万屋B=18日、奄美市笠利町

なんこ大会決勝の大将戦。相手の玉を見事言い当てて盛り上がる万屋B=18日、奄美市笠利町

 台風の影響で1週間延期された奄美市笠利町の「あやまる祭り」(同実行委員会主催)は18日、宇宿漁港であった。第30回の節目にちなみ約2700発の音楽花火を実施。恒例の舟こぎ競争、なんこ大会、舞台芸能などもにぎやかに繰り広げられた。

 

 なんこ大会は集落27チームが出場した。大会初の同集落決戦となった決勝は親子対決など見どころも満載。互いの手の内を探り合う巧妙な心理戦を展開し、全員女性で固めた万屋Bが優勝を果たした。

 

 夕方からの舞台芸能は地元出身でバンド「Sensation」のボーカル、中村コリーさんらが出演した。続く花火大会は例年より千発増やし、Jポップやアニメ曲などに合わせて打ち上げる音楽花火を企画。色とりどりの光がリズミカルに夜空を彩り、節目を盛大に祝った。

 

 【舟こぎ競争】▽一般男子 ①用安つのまる会②川上電気③手広スパンクス④TSB▽同女子 ①Over30②マヒマヒ③頓原shynees④cancan▽集落対抗 ①里青年団②和野③節田④外金久▽ちびっ子 ①和野・土浜②外金久③宇宿小6年生

 

 【なんこ大会】▽順位 ①万屋B②万屋A③中金久B、須野B▽優秀選手賞 盛島尋(万屋B)▽最高年齢賞 求龍二(78)=用安A

 

 

 

 

夜を徹し豊穣願う 伝統の「夏目踊り」 徳之島町井之川

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 夏目踊り190817徳 (1) ○…徳之島町井之川集落(保和広区長、205世帯403人)で17日夜から18日朝にかけて、伝統の「夏目踊り」があった。男女が唄を掛け合い、太鼓や指笛を響かせながら家々を踊り回り、五穀豊穣(ほうじょう)を祈願した。

 

 ○…県指定の無形民俗文化財。17日夕は浜下りがあり、帰省客も交えて一重一瓶を囲んで酒を酌み交わした。午後11時ごろ、集落の宝島、伊宝、佐渡の3地区ごとに家回りが始まった。

 

 ○…民家の庭先で太鼓を打ち鳴らす人々を囲んで老若男女が幾重にも輪をつくり、夜を徹して歌い踊った。踊り連を迎える各家は飲み物やお菓子などを振る舞って歓迎した。

威勢よくネィンケ  徳之島町亀徳

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住民らが厄払いに水を掛け合った「ネィンケ」=18日、徳之島町亀徳

住民らが厄払いに水を掛け合った「ネィンケ」=18日、徳之島町亀徳

  【徳之島総局】徳之島町亀徳で18日、無病息災を祈る厄払いの伝統行事ネィンケ(水掛け)があった。集落の県道沿いに大勢の住民らが繰り出し、威勢よく水を掛け合って厄を払った。

 

 明治時代から続くとされる同集落の浜下り行事の一つ。かつては3日間行われていたとの口承もある。現在はお盆明けの日曜日に毎年行われている。

 

 水掛けは午前10時にスタート。開始直後から20分ほど降った急な雨をものともせず、住民らは約1時間半にわたって洗面器などで豪快に水を掛け合った。

 

 後半には、亀徳青年団が6年前から始めた綱引き大会もあった。観客はひいきのチームに水を掛けて鼓舞し、一帯に人々の笑い声や歓声が響き渡った。

 

 亀徳青年団の玉利祐希長(27)は「無礼講で誰に水を掛けてもいいので、世代を超えて和気あいあいと楽しめた。子ども向けのイベントなども企画し、今後さらに行事を盛り上げたい」と話した。

 

 

 

パレードにぎやかに  あまぎ祭

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踊り連がにぎやかに通りを練り歩いたあまぎ祭のパレード=18日、天城町平土野

踊り連がにぎやかに通りを練り歩いたあまぎ祭のパレード=18日、天城町平土野

  【徳之島総局】天城町の第45回あまぎ祭は17、18の両日、町内であった。17日のグラウンド・ゴルフ大会に続き、18日はパレードや花火大会、ちびっこ相撲大会などがあり、会場は町内外から訪れた見物客でにぎわった。

 

 ちびっ子相撲大会は午前9時半、平土野の港公園で始まり、未就学児~小学生が熱戦を繰り広げた。パレードは午後5時ごろから平土野商店街でスタート。一般の踊り連など37団体724人が参加。そろいの法被や浴衣姿でにぎやかに練り歩いた。

 

 パレード後は海岸沿いの特設舞台で歌謡ショーもあった。祭りのフィナーレを飾る花火大会には多くの見物客が訪れ、真夏の夜空を彩る光と音のショーを楽しんだ。

 

 

 

 


迫真の演技で観客魅了 沖永良部島

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小学生がメインキャストを務めた昼の部の公演=18日、知名町

小学生がメインキャストを務めた昼の部の公演=18日、知名町

  【沖永良部総局】知名町教育委員会主催の島民創作ミュージカル「えらぶ百合物語」(脚本・松永太郎さん)が18日、あしびの郷・ちなで上演された。公演は昼と夜の2回あり、初めて小学生がメインキャストを務めた昼の部では、大人に引けを取らない迫真の演技を小学生らが披露、観客を魅了した。

 

 ミュージカルは2011年に初公演。昨年6年ぶりに再演され、島内の小中高校生ら出演者の情感たっぷりの演技や躍動感あふれるダンスが反響を呼んだ。

 

 えらぶ百合物語は、高校の郷土芸能部に所属するユリが短期留学先の米国で自身のルーツを知り、古里の魅力を見つめ直すという内容。ユリの曾祖母(そうそぼ)ナミとアイザックという名のカナダ人男性によるはかなくも美しい愛の物語。

 

 今年も小中高校生を中心に30人余りの出演者による笑いあり、感動ありのミュージカルに、舞台終了後は会場から大きな拍手が送られた。

 

 舞台後のあいさつで、メインキャストの一人、アイザック役を演じた福山玄太君(小6)は「舞台を通して島のことが好きになった。見てくれた人たちも、この島を好きになってくれたと信じています」。

 

 松永さんは「僕が当初予想していた小学生(の演技)を圧倒的に超えていった。子どもたちの可能性は無限にあると改めて感じた」と出演者をたたえた。

 

 

 

「島でもできる」精神学ぶ K―1ファイターの岩下さん

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プロジェクトの参加者と岩下さん

プロジェクトの参加者と岩下さん

 K―1ファイターで喜界島のサトウキビ農家の岩下雅大さん(35)の「島おこしプロジェクト」(スポーツ教室)が17日、喜界町体育館であった。幼児から一般まで約20人が参加。格闘技の面白さともに、「島でもできる」チャレンジ精神を学んだ。

 プロジェクトは今回で3回目。K―1ファイターの指導が受けられるとあって幼児から50代までの男女約20人が参加した。

 今回は①パンチの打ち方②ディフェンス③シャドーボクシング―が中心。参加者は一列に並んで岩下さんが構えるミットに打ち込んだり、円になってシャドーボクシングに汗を流したりした。

 岩下さんはパンチの練習を通して「人間はもろい。絶対に人を殴ってはだめ」と強調した。参加者からは「「自分の子どもに格闘技をさせるメリットはあるか」との質問があり、岩下さんは「格闘技を通して自分の引き出しを探す、見つけることにつながる。自身と向き合い、もっと頑張れる自分を見つけることができる。自信につながる」と答えた。

 岩下さんは2017年、K―1ヘビー級王座決定戦に出場した。その後、帰郷。今年3月、「喜界島からでも世界で戦えることを伝えたい」とプロジェクトを始動させた。

 

リュウキュウアユ 存続危機

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奄美大島に生息するリュウキュウアユ

奄美大島に生息するリュウキュウアユ

 奄美大島だけに天然の個体が残るリュウキュウアユについて、奄美リュウキュウアユ保全研究会(会長・四宮明彦元鹿児島大学教授)は18日、今春の遡上(そじょう)期の調査で激減し、存続が懸念されていた同島の河内川で再調査を行った。確認した個体数は前回の31匹から177匹に増加したものの、例年を大きく下回っている。四宮会長は「厳しいことに変わりはない。しっかり見守っていく必要がある」と述べた。

 アユの調査は毎年、稚魚が海から川へ上る春と、繁殖期を迎えた成魚が産卵のため川の下流に集まる秋に実施している。今春は5月中旬の2日間、島内14河川で調査を行った結果、計3499匹を確認。前年(5万6733匹)から激減し、春の調査を開始した2006年以降で最少だった。

 主要な4河川の確認数は▽役勝川1639匹▽川内川50匹▽住用川1710匹▽河内川31匹。全ての河川で著しく減少しており、同研究会は地球温暖化による海水温の上昇によって、稚魚の生存率が低下したとみている。

 同研究会によると、同島のアユは太平洋側と東シナ海側で遺伝子が異なり、特に奄美市住用町から宇検村の焼内湾に注ぐ河内川に生息するアユについては、東シナ海側の唯一の個体群であるため、激減によって「貴重な遺伝子を持つアユが消滅する可能性が高い」と指摘。遡上した稚魚の数を再確認するため、再び調査を行った。

 河内川で近年、春の調査で確認されている個体数は500~2500匹ほどで推移。今年は例年より遡上が遅れたため、春の確認数は少なかったとみられる。同研究会の久米元・鹿児島大学准教授は「5月の調査では異常に数が少なく、今年で絶滅するのではないかと危機感を持った」と述べ、再調査の結果を受けて「すぐにいなくなることはない。当面は個体群を維持できるだろう」と考察した。

 四宮会長は「最悪の状態でないことは確認できた。他の動物による捕食やけがなどによる死滅で秋には6、7割に数が減る。カワウが多く、捕食被害が心配されるが、頑張って再生産してくれることを願う」と期待を示した。

 

Vリーガーがバレー教室 和泊町

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ミニゲーム後、子どもたちと握手を交わす本間選手(左)と浅野選手=17日、和泊町

ミニゲーム後、子どもたちと握手を交わす本間選手(左)と浅野選手=17日、和泊町

  【沖永良部総局】Ⅴリーグ男子の「ジェイテクトSTINGS」に所属する本間隆太選手(27)と浅野博亮選手(28)によるバレーボール教室が17、18の両日、和泊町立和泊小学校体育館であった。参加した子どもたちは、東京五輪出場を目指すプロ選手の力強いスパイクや巧みな技術に目を輝かせ、熱心に練習に励んだ。

 教室は、本間選手の義兄が沖永良部島にいる縁で実現。和泊町のスポーツクラブ・「元気!わどまりクラブ」が主催し、初日は地元の小学5年生以下、2日目は6年生以上を対象にした。

 初日は約50人が参加。2人はサーブやレシーブ、トス、スパイクなど子どもたちの一つ一つのプレーにアドバイスした。町バレーボール連盟や沖永良部高女子バレーボール部も練習をサポートした。後半はミニゲームも行い、児童たちはプロのプレーに刺激を受けた。

 最後の質問タイムでは「サーブを打つ時は上げたボールの中心を最後まで良く見て」「レシーブはボールを絶対に怖がらないこと」などと助言。「小学生の時から毎日100回10セットの計1千回、縄跳びをしていた」(浅野選手)と子どもの頃の努力も明かした。

 和泊小3年の中野優羽さん(9)は「2人のアタックがすごくかっこよかった。私もきれいにアタックが決められるように練習したい」と話した。

【写真説明】(よこ)ミニゲーム後、子どもたちと握手を交わす本間選手(左)と浅野選手=17日、和泊町

向学塾がスタート 徳之島町

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向学塾の開講式に臨む中学生ら=19日、徳之島町井之川

向学塾の開講式に臨む中学生ら=19日、徳之島町井之川

  【徳之島総局】徳之島町の「夏休み向学塾」(町教育委員会主催)の中学生の部が19日、開講した。本年度は1~3年生計59人が受講。30日まで同町の生涯学習センターなど町内4会場で鹿児島大と鹿児島国際大学の学生18人を講師に一日3時間、5教科の指導などを受けて苦手教科の克服や学力向上に取り組み、受験勉強にも生かす。

 向学塾は、「天井の梁が映るほど薄いお粥をすすってでも子どもの教育に力を入れた」という「ヤンキチシキバン」の教育風土の再興と、自主的な学習の習慣化で学力の向上につなげるのが狙い。2010年度から開いている。日曜日と出校日は休み。

 井之川公民館であった開講式で幸野善治副町長は「元横綱の朝潮太郎や城山観光グループ創業者の保直次氏など、井之川集落の偉大な先輩の遺訓をしのび、勉強を頑張ってほしい」と受講生を激励した。

 受講生の井之川中3年の岩崎琉佑さん(14)は「向学塾では苦手教科の英語と社会の克服へ勉強を重ね、高校受験に生かしたい」と話した。

 向学塾の小学生の部は7月24~31日に行った前期に続き、8月26日から30日まで後期日程があり、受講する児童82人が同センターなど5会場で学習に励む。

 

会報「きょらじま」25号発刊 奄美の自然を考える会30年特集

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奄美の自然を考える会が発刊した会報「きょらじま」第25号

奄美の自然を考える会が発刊した会報「きょらじま」第25号

 奄美の自然を考える会(泉辰郎会長)はこのほど、会報「きょらじま」第25号を発刊した。同会の創立30周年記念特集号。発足からの活動の歩みを振り返るとともに、奄美の自然の移り変わりや、世界自然遺産登録を目指す島の在り方について、島内外の研究者や会員の寄稿を収載している。

 

 同会は1986年5月発足。「きょらじま」は88年1月に創刊。年1回のペースで奄美の自然をテーマにした研究報告や観察会の記録などを紹介している。本号では巻頭で、田畑満大顧問が30年の足跡をたどり、世界自然遺産登録に向けて、自然分野の徹底した調査や早急な外来種対策を訴えている。

 

 研究報告は薗博明氏(環境ネットワーク奄美代表)、服部正策氏(東京大学医科学研究所特任研究員)ら4人が自然保護の取り組みや奄美の動植物について紹介。▽奄美の研究最前線▽世界自然遺産と奄美―の各章に計7編の寄稿を収めた。

 

 定価2000円(税別)。問い合わせは電話090(9587)0507森山さんへ。

 

絶滅危惧含む800種網羅 片野田さん「琉球弧・植物図鑑」

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「琉球弧・植物図鑑 from AMAMI」

「琉球弧・植物図鑑 from AMAMI」

 鹿児島県森林技術総合センター森林環境部長の片野田逸朗さんは8月、「琉球弧・植物図鑑 from AMAMI」(南方新社)を刊行した。日本本土とは大きく異なる奄美・沖縄の植生を網羅し、絶滅危惧種を含む800種を掲載した。自然観察や野外学習に加え、公共事業にも役立つ一冊になりそう。

 

 本書は▽大本類(ソテツ科、マキ科など)▽草本類(バショウ科、ラン科など)▽つる植物▽シダ植物―の4章で構成。「植物各部の用語解説」「奄美群島における希少野生植物の指定状況」も収録した。

 

 片野田さんは1996~98年と、2014~16年の6年間、県大島支庁に勤務した。99年に555種を掲載した「琉球弧・野山の花」(南方新社)を刊行。2回目の勤務の際は前回踏み込むことのできなかった山奥、崖まで分け入り、調査した。

 

 その結果、県の絶滅危惧Ⅰ類115種を含む800種を収録することができた。学術的にも貴重で、奄美以外の琉球弧の島々でも活用できる。定価3800円(税別)。問い合わせは電話099(248)5455南方新社。

 


世界遺産、デメリットないか 奄美市、中学生ひかり議会

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さまざまな課題が取り上げられた奄美市中学生ひかり議会=20日、奄美市名瀬

さまざまな課題が取り上げられた奄美市中学生ひかり議会=20日、奄美市名瀬

 2019度奄美市中学生ひかり議会が20日、市議会議場であった。市内12校の生徒会などから31人が参加。子育て支援や防犯・防災対策、世界自然遺産登録やごみ問題、伝統文化継承などさまざまな課題を取り上げ、市当局に質問した。

 

 ひかり議会は市内の中学生が地域の現状や将来について考え、模擬議会の体験を通して市政について理解を深める狙い。名瀬中3年の田代豊秀さん(14)が議長を務め、生徒たちは各学校代表として質問。担当部長らが答えた。

 

 生徒からはA「世界自然遺産に登録された際のデメリットやそれに対する対策はあるか」、B「観光地や公園などへのごみ箱の設置は検討しているか」―などの質問が多く上がった。

 

 市当局はAについて「多くの人が訪れることで自然環境に影響を及ぼす恐れがある。利用ルールの導入で環境保全と利用の両立を図っている」とし、Bについては「景観の悪化などを理由にごみ箱の設置はしておらず、予定もない。ごみは持ち帰ることを推奨する」などと答弁した。

 

 若者の郷土離れや過疎化対策の質問もあり、郷土離れについて市当局は▽島に残りたい、帰りたい人を対象に中心市街地での新規開業支援▽集落活性化に向けた市民協働のまちづくり―などに取り組んでいるとした。

 

 質問した小宿中3年の岡山志穂さん(14)は「対策を取っていることに安心した。これからは積極的に地域行事に参加したい」と話した。

 

五輪金の鈴木さん足技伝授 鈴木佳治さん、沖永良部島で

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子どもたちに柔道を教える鈴木さん(左)=19日、和泊町

子どもたちに柔道を教える鈴木さん(左)=19日、和泊町

 アテネ五輪男子柔道100キロ超級の金メダリスト鈴木桂治さんによる柔道教室が19日、和泊町の沖永良部署道場であった。署員や和泊町柔道連盟、地元の子どもたちなど約30人が参加。鈴木さんが得意とする足技を中心に教わった。

 

 鈴木さんは沖永良部島出身の知人から毎年、地場産のジャガイモを送ってもらうなど親交があり、その縁で昨年家族で初来島。きれいな海など島の環境が気に入って再来島し、地元関係者の協力の下、柔道教室を開いた。

 

 鈴木さんは「腕の力で相手を動かそうとすると自分の足が止まる。そうではなく、自分の形にはめるために自分が動くことを意識して」などとアドバイス。小内刈りなどの足技を掛けるコツも伝えた。

 

 和泊小3年の谷山美璃さんは「教え方が分かりやすくて楽しかった。もっと柔道がうまくなりたい」。鈴木さんは「人数はそう多くないと聞いたが、子どもたちが島で柔道をしてくれていることがうれしい。これからも続けてもらいたい。家族みんな沖永良部島が好きで、来年もまた来ます」と笑顔で話した。

児童生徒にエコバッグ 奄美市のイオン大島店

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奄美小学校であったエコバックの贈呈式=20日、奄美市名瀬

奄美小学校であったエコバックの贈呈式=20日、奄美市名瀬

 奄美市名瀬のイオンプラザ大島店(武宮愛一郎店長)は市内の小・中学生全3391人へエコバッグをプレゼントすることを決め、20日、奄美小学校(吉峯進校長、児童464人)で贈呈式があった。自治体と連携した取り組みで、九州初。イオンストア九州㈱熊本・鹿児島事業部の田中実部長は「世界自然遺産登録を目指す奄美で、子どもたちからごみ問題や地球温暖化など環境への意識を高めてもらえれば」と期待した。

 

 イオン九州は環境保全などを目的に、8月末までに九州全店で化石資源を原料としたレジ袋の無料配布を廃止する。9月1日からは繰り返し使えるエコバッグの持参を呼び掛けるほか、植物由来プラスチックを使用したバイオマスレジ袋を販売する。レジ袋の収益金は環境保全活動に取り組む団体へ全額寄付するという。

 

 児童生徒へのプレゼントは同社の取り組みに対する理解を広めようと、大島店が奄美市へ呼び掛けて実現した。エコバッグは縦36センチ、横50センチ、幅18センチ。持ち手を除く本体の80%にリサイクルプラスチックを使用している。一般販売価格は1枚50円(税抜き)。

 

 バッグは夏休み明けの9月2日に市内全校の児童生徒へ配られる予定。同店は8月27日にも来店者1500人に先着でエコバッグを配布する。

 

我那覇美奈さん、夢の島でライブ

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スペシャルライブで奄美をPRした(左から)我那覇美奈さんと城南海さん、牧岡奈美さん=18日、東京都江東区の夢の島熱帯植物館

スペシャルライブで奄美をPRした(左から)我那覇美奈さんと城南海さん、牧岡奈美さん=18日、東京都江東区の夢の島熱帯植物館

 奄美市出身のシンガー・ソングライター、我那覇美奈さんのスペシャルライブが18日夕、東京都江東区の夢の島熱帯植物館であった。奄美色を前面に打ち出し、鶏飯を提供するキッチンカーも登場。会場の芝生広場を埋めた我那覇さんのファンら約300人は奄美の音色や食文化にも触れた。

 

 ライブは同館の夜間開放イベントの一環。奄美市出身の城南海さん、喜界町出身の牧岡奈美さんと、音楽を通して奄美と交流のあるスティーブエトウさん、小林俊太郎さんがゲスト出演し、島唄を中心にした楽曲を披露。エンディングの八月踊りでは東京山ゆり会が赤木名観音堂などを繰り広げ、来場者を踊りの渦に巻き込んだ。

 

 奄美をモチーフにした作品を数多く発表している画家の近藤麗子さんは、ステージ脇で演奏中に作品を仕上げるパフォーマンスを展開。東京奄美青年団と在京の徳之島出身者有志は奄美黒糖焼酎や特産品の販売ブースを設けた。

 

 我那覇さんは「皆さんの応援に胸が熱くなる。感謝を胸に歌い続けます」と語り、来場者の30代女性は「奄美には以前から興味があったが、今日を契機に『行ってみたい』という気持ちを行動に移したいと思う」と笑顔で語った。

 

沖永良部高でリーダー研修

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中学、高校、大学生が沖永良部島の課題などについて意見を交わしたリーダー研修=19日、沖永良部高校

中学、高校、大学生が沖永良部島の課題などについて意見を交わしたリーダー研修=19日、沖永良部高校

 【沖永良部総局】沖永良部島の中学、高校リーダー研修が19日、知名町の県立沖永良部高校であった。同校の生徒会役員と島内4校の中学生ら約30人に加え、鹿児島大学の学生10人も参加。漂着ごみ問題など、沖永良部島が抱える課題の解決策などについて意見を交わした。

 

 研修は、中学生に地元の高校をより理解してもらうとともに、将来を担う中学、高校生に島の課題や魅力について一緒に考えてもらおうと沖永良部高校が昨年度から開催。

 

 今回は、観光振興や漂着ごみ問題などを題材にした調査で来島中の鹿児島大学法文学部澤田ゼミの学生らも研修に加わった。

 

 大学生の活動報告後、参加者は5グループに分かれて意見交換。沖永良部島の「困りごと」や「幸せ(利点)」について意見を出し合い、その解決策や幸福度を高める方策を考えた。

 

 まとめ発表では、人口減少や台風接近時の島内店舗の食料品の品薄などが課題に挙がった半面、豊かな自然などが利点に挙げられた。「旅行者を増やし、定住促進にもつなげたい。島内のイベントを増やして冬場の観光を盛り上げては」といった意見もあった。

 

 参加した知名中2年の下田琳太郎さん(13)は「他校の生徒や高校生、大学生と交流できる機会は少ないので、とてもいい経験になった。これまでは島の問題にあまり関心はなかったが、今後はもっと目を向けていきたい」と話した。

 

 

 

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