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写真展 親子3代で徳之島を撮影

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親子3代で徳之島を撮影する写真展「一写入魂」=11日、奄美市笠利町

親子3代で徳之島を撮影する写真展「一写入魂」=11日、奄美市笠利町

  徳之島出身の写真家・加川徹夫さん(故人)とその子孫の親子3代の写真展「一写入魂 加川家三代でみる徳之島の肖像」が11日、奄美市笠利町の県奄美パーク・田中一村記念美術館企画展示室で始まった。初日は徹夫さんの長男・徹さん(60)らがそれぞれの作品を解説するフロアトークもあり、訪れた関係者や写真愛好家らが熱心に耳を傾けていた。展示は9月1日まで。入場無料。

 

 徹夫さんは終戦後、奄美群島が日本に復帰した直後から徳之島を撮影。徹さんら子孫3人も同島で写真館を経営するなどしてきた。

 

 写真展はスタジオカガワ(徳之島町)と一村記念美術館の共催。徹夫さんと徹さん、徹さんの長男・亮さん(32)、次女・京さん(30)の4人の作品71点を▽暮らし▽闘牛▽自然▽祭り▽肖像―のカテゴリーに分けて展示した。作家たちがそれぞれの時代に見た徳之島の姿をまとめることで、島の過去から現在までを知ることができる。

 

 総合プロデューサーの京さんは「携帯やSNS(会員制交流サイト)などで写真が見慣れたものになる中、なぜ撮影して残すのか、残していきたいのかを考えるようになった。その点にも注目して楽しんでもらいたい」と話した。

 

 徹さんは「近くて遠い島。奄美の方々には写真全体を通して徳之島を感じてほしい」と呼び掛けた。

 

 展示は午前9時~午後7時(最終日は午後4時まで)。問い合わせは電話0997(83)1150スタジオカガワ。

 

 

 

 

 


駒大生、が豊年祭を応援 宇検村久志

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男子学生が参加した前相撲=10日、宇検村久志

男子学生が参加した前相撲=10日、宇検村久志

 宇検村久志集落(菊地隆光区長、22世帯)で10日、豊年祭と敬老会があった。今年は駒澤大学地理学科(東京)の学生たちが応援に駆けつけた。準備を手伝い、前相撲を取り、余興を披露。祭りを盛り上げた。

 

 この日は台風9号の影響を考慮し、振り出しや力士たちの取組は取りやめた。豊年祭は土俵を清めた後、シマのネセ(青年)と学生たちの前相撲で幕を開けた。ネセが学生に胸を貸し、学生が必死に押し出すと、土俵周囲から拍手が起きた。新生児の土俵入りは保池成槻(いつき)ちゃん(11カ月)と、父親の穂好さんが務めた。

 

ダンスで敬老会を盛り上げる女子学生=10日、宇検村久志

ダンスで敬老会を盛り上げる女子学生=10日、宇検村久志

 前相撲に続いて敬老会が始まった。今年の祝福の対象(75歳以上)は9人。進行役が一人一人の人柄を紹介したあと、余興がスタートした。学生たちの出番は余興2部。女子学生がステージに上がり、「おどるポンポコリン」をリズミカルに踊ると、久志小学校の児童も大喜び。アンコールに応えて児童と一緒に「パプリカ」を踊り、会場を沸かせた。

 

 地理学科の学生が豊年祭に参加するのは今年で4回目。今回は1、2年生21人が参加した。前相撲を取った小川竜輝さん(1年)と久保田憲さん(2年)は「初めてまわしをつけた。緊張したが、周囲が温かく迎えてくれた」「久志集落はゆったりした時間が流れていて、魅力を感じる」と話した。

 

 

 

奄美3町で夏祭り

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老若男女の9チームが出場し、熱戦を繰り広げたハーリー大会=11日、与論町の茶花海岸

老若男女の9チームが出場し、熱戦を繰り広げたハーリー大会=11日、与論町の茶花海岸

  盆入り前の10、11日、奄美群島では喜界、徳之島、与論の3町で夏祭りがあった。台風9号の余波と台風10号接近の影響で、3町とも花火大会を延期するなどプログラムを一部変更・短縮しつつ、パレードやハーリー(舟こぎ)大会、野外音楽ステージなどが繰り広げられ、にぎわった。

 

●ハーリー大会9チームが熱戦 ヨロンサンゴ祭

 

 与論町の第49回ヨロンサンゴ祭(同実行委員会、町連合青年団主催)は10日夕、銀座通りから祭りメイン会場の茶花海岸までのパレードで開幕した。

 地元の児童生徒や行政、老人クラブなど16団体約300人が参加。途中、大雨に見舞われながらも元気よく通りを練り歩いた。海岸の特設ステージではダンスやバンド演奏が繰り広げられた。

 11日は午後1時半から同海岸でハーリー大会を開催。性別、年齢もばらばらの9チームが熱戦を繰り広げた結果、与論献奉隊が優勝した。

 砂浜では子どもたちによる宝探しゲームやビーチフラッグもあり、応援に来た人や家族連れでにぎわった。花火など同日夜に予定されたプログラムは18日に延期した。

  (沖永良部総局)

 

 

 

朝日中吹奏楽部が金賞 6年ぶり出場の沖高は銀賞 南九州小編成吹奏楽コン

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南九州小編成吹奏楽コンテスト中学校の部で金賞に輝いた朝日中学校吹奏楽部(提供写真)

南九州小編成吹奏楽コンテスト中学校の部で金賞に輝いた朝日中学校吹奏楽部(提供写真)

 第15回南九州小編成吹奏楽コンテスト(宮崎、鹿児島、熊本、沖縄、大分各県吹奏楽連盟主催)は11日、宮崎県の宮崎市民文化ホールであった。中学校と高校の2部門に24団体が出場。奄美群島関係は2年ぶり2回目の県代表に選ばれた朝日中学校吹奏楽部(橋口通顧問、部員21人)が金賞、6年ぶりに出場した沖永良部高校吹奏楽部(川口裕介顧問、部員17人)が銀賞を受賞した。

 

 朝日中は課題曲「マーチ『エイプリル・リーフ』」(近藤悠介作曲)と自由曲「繚乱~能『桜川』の物語によるラプソディ」(松下倫士作曲)を演奏。12校中、上位4校入りを果たし、金賞に輝いた。

 

 3年の松下風音部長(14)は「少ない人数でも出だしとクライマックスの部分をしっかり決めることができたところが評価されたと思う。今回応援してくれた保護者や先生方に演奏を通して感謝の思いを伝えることができた」と話した。

 

 沖永良部高は「西遊記~天竺への道」(広瀬勇人作曲)と「安里屋ユンタ」(沖縄民謡)を演奏。金賞には届かなかったが練習の成果を発揮し、銀賞を獲得した。

夜間の運転に注意を クロウサギ事故防止呼び掛け 奄美大島

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アマミノクロウサギの交通事故防止を呼び掛けた街頭キャンペーン=13日、奄美市住用町

アマミノクロウサギの交通事故防止を呼び掛けた街頭キャンペーン=13日、奄美市住用町

 国の特別天然記念物アマミノクロウサギの交通事故防止キャンペーンが13日、奄美市住用町のマングローブパークであった。環境省奄美群島国立公園管理事務所の職員らがチラシを配布し、観光客らに安全運転を呼び掛けた。

 

 キャンペーンは毎年、繁殖期を迎えてクロウサギの活動が活発になる秋ごろに、同省が生息地の奄美大島と徳之島で実施。今年のキャンペーン期間は観光客が増加する夏期を含めた8月1日~9月30日。公共、観光施設のポスター掲示や街頭キャンペーンなどを展開する。

 

 同日の街頭キャンペーンにはクロウサギをモチーフにした奄美市の公式キャラクター「コクトくん」も応援に駆け付けた。同省の職員らはチラシを手渡して、夜間の運転に注意を呼び掛けたほか、希少な動植物の違法採集防止も訴えた。

 

 同省によると、奄美大島と徳之島で確認されたクロウサギの交通事故件数は2018年が過去最多の40件と増加傾向が続いている。今年(7月末現在)は両島計17件と前年同期とほぼ同数に上っている。

 

 奄美群島国立公園管理事務所の千葉康人世界自然遺産調整専門官は「クロウサギだけでなく、他の野生生物のロードキルも発生している。夜間はゆっくり走行してほしい」と注意を呼び掛けた。

 

 街頭キャンペーンは18日のあまぎ祭り(天城町)、25日のひらとみ祭り(大和村)の各会場と、9月14日に奄美空港でそれぞれ行う。

無縁墳墓388基、全体の16% 5年以上墓参形跡なし 永田墓地 奄美市

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永田川沿いに広がる市有永田墓地。右手奥が奄美支庁舎側=11日、奄美市名瀬

永田川沿いに広がる市有永田墓地。右手奥が奄美支庁舎側=11日、奄美市名瀬

 奄美市最大規模の市有共同墓地・永田墓地で、5年以上墓参りの形跡が見られず、縁故者との連絡も取れない「無縁墳墓」が、墓地全体の16%となる388基に上ることが分かった(2018年度末現在)。島外に就職し、長年墓参りがされないまま放置され、墓の場所も分からなくなっている本土在住の縁故者も少なくないという。盆を迎えたが、誰も迎えに来てくれない墓が、静かに永田墓地にたたずんでいる。

 

 永田墓地は県大島支庁舎奥の永田川沿いに広がる共同墓地。奄美市環境対策課墓地対策室によると、墓地は民間地に約1600基、市有地に約2400基、計約4千基ある。古くは薩摩藩時代の役人の墓石と見られるものも無縁墳墓として残されている。

 

 登記簿によると、市は市街地の人口増加に伴い、明治、大正、昭和と土地を取得し、墓地を拡充してきた。奄美市有墓地条例では、墓地を利用する場合は市長の許可が必要で、利用権の売買、譲渡、賃与はできない。利用者が死亡したり、継承者がいない場合は現状回復して返還しなければならない。現在、市は使用者から管理料や使用料は徴収していない。

 

 奄美市は1982年以来、20年以上墓地台帳を更新しておらず、2005年、現状を把握するために墓地台帳整備事業に着手。12年には役所内に墓地対策室を設置し、継承や返還手続きを本格化してきた。19年現在、台帳の整備は70%完了しているという。

 

 市は年に2回、実地調査を行い状況を確認。墓参りの形跡が見られない墓には立て札を設置後、縁故者をたどり、状況を確認する文書を送付している。

 

 ところが、縁故者から返信が来ないケースが続出。連絡が取れた場合でも、本土に就職し、墓地返還手続きをしないまま本土の墓へ改装を済ませてしまっている例や、代替わりをして「奄美の祖父母の墓がどこにあるのかも分からない」と言われることもあるという。

 

永田墓地の利用者の登録申請を呼び掛ける立て札=11日、奄美市名瀬

永田墓地の利用者の登録申請を呼び掛ける立て札=11日、奄美市名瀬

 市では立て札設置後、5年以内に申し出がない墓を「無縁墳墓」とみなし、官報に掲載。さらに1年以内に申し出のない墓を「無縁改装公告済」として処分を進めている。

 

 これまで無縁改装公告済みとなった墓は16年度202基、17年度170基、18年度16基で計388基に上る。これとは別に、墓地返還届の申請数は18年度までに約300件。2400基の墓地のうち、墓参りがなされているのは約6割の1500基となっている。

 

 市は今後、現状回復の方法や、無縁遺骨の処分方法、空き地となった墓地の適正利用の在り方について検討する委員会を本年度内に始める予定にしている。

 

 墓地対策室の川口真克室長は「2、3年に一度お墓参りをする方もいるので、調査は慎重に行っている。少しでも無縁墳墓がなくなるよう、返還や継承手続きにご協力いただきたい」と話している。

奄美の南3島、6日ぶり定期船入港

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買い物客で混雑する店内=12日、徳之島町のAコープ徳之島店

買い物客で混雑する店内=12日、徳之島町のAコープ徳之島店

 台風9号の影響で7日から定期船が入港していなかった徳之島、沖永良部島、与論島の3島に12日、6日ぶりとなる定期船(下り便)が到着した。各港は乗船客や帰省者を出迎える地元の人たちで混雑。生鮮食品など品物が不足していた島内のスーパーにも新たな商品が並び、買い物客で混み合っていた。一方、翌13日から台風10号の影響で定期船は再び欠航。各店舗の品薄は解消されず、住民生活への影響の長期化が懸念されている。

 

 徳之島では12日午前9時45分、天城町の平土野港に定期船が接岸。港内では食品や生活雑貨などを積んだコンテナを運ぶ車両が忙しく走り回っていた。

 

 米やパン、生鮮食品、牛乳などが入荷した徳之島町のAコープ徳之島店(椛山龍也店長)は、商品を待ちわびていた買い物客で混雑した。

 

 船の入港を知り、急いで買い物に駆け付けたという同町の70代女性は「食材が島に届いてほっとした。卵が手に入ってよかった」と笑顔を見せた。椛山店長は「通常の2倍の量の商品を仕入れたが、棚に並べても次から次に商品がなくなっていく状況」。台風10号の影響で今後もしばらく品薄状態は続く見込みで、「お客さまに申し訳ない」と話していた。

 

大量の生活物資が届き、荷役に追われる作業員=12日、沖永良部島の伊延港

大量の生活物資が届き、荷役に追われる作業員=12日、沖永良部島の伊延港

 沖永良部島では正午すぎ、伊延港に入港。港は県本土に足止めされていた島民や盆休みを島で過ごすために乗船した帰省客、迎えの人々でごった返した。

 

 県本土に遠征していた沖永良部高校野球部18人はキャンセル待ちの末に乗船。前田直紹監督は「生徒たちも疲れたと思う」と安どの様子だった。お盆休みで帰省した知名町出身の女性(49)は「条件付き運航だったので抜港の不安もあったが、着いて良かった」と笑顔で話した。

 

 船舶会社の島内代理店によると、この日届いた荷物は生活物資を中心に通常の約2・5倍。迅速に積み下ろしができるよう、荷役自動車を増やして対応した。

 

 与論町の茶花港には午後3時ごろ入港。県本土の大学のオープンキャンパスに参加した帰りという与論高校2年の南向日葵さん(17)は、下船と同時に港で待っていた母親の顔を見つけ、笑みがこぼれた。南さんは「お盆前に与論に戻れてうれしい」とほっとしたようだったが、「まだ鹿児島に残っている友達もいる」と気に掛けていた。

 

 与論島に友人と旅行で来ていた東京都の学生、金城光さん(20)は「あと2日早く沖縄に行く計画が、船の欠航で与論で延泊になった。大変だった半面、与論の人の温かさも感じられた」と笑顔で乗船した。

〝花の島〟大打撃 船欠航、盆前出荷できず 生産農家から嘆きの声 沖永良部

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定期船再開に向け、夏秋ギクの収穫作業に汗を流す農家=13日、和泊町

定期船再開に向け、夏秋ギクの収穫作業に汗を流す農家=13日、和泊町

 台風9号、10号の影響で〝花の島〟沖永良部島の花きが盆商戦で大打撃を受けている。鹿児島―沖縄を結ぶ定期船の欠航、抜港が続いているため、需要が見込まれる盆前に本土への出荷がかなわなかった。生産農家からは「台風だから仕方ないではすまされない。生活が懸かっている」との嘆きも聞かれた。

 

 沖永良部花き専門農業協同組合によると、この時期は主に夏秋ギク、ソリダゴ、クルクマなどを出荷している。特に夏秋ギクは昨年、県育成品種が高い評価を受けたことや、近年の本土温暖化の影響で沖永良部島が適地として注目されつつあり、販売本数が増加。前期は100万本を販売し、今期目標は150万本としていた。

 

 出荷は7日の定期船欠航から滞り、以降は11日に入港した貨物船、12日に寄港した定期船の下りのみ。下り船で沖縄まで運んだ花きは空路で本土へ運ばれ、市場に届くのは14日となる見込みだ。

 

 同組合の葉棚清二組合長は「事前に注文を受け、確実に売れる本数が決まっていたが、届けることができなかった。夏秋ギク産地としてせっかく築き上げた信頼を失ってしまう懸念もある。これが離島の泣きどころ」と悔しさをあらわにし、「台風の直撃を免れたのはよかった。花や施設の損害は少なく、次の生産につなげられる。頑張りたい」と前を向いた。

 

 今期初めて夏秋ギクの生産に取り組んだ田中米富さん(60)=和泊町=は13日、定期船再開後の出荷に向けて収穫作業に汗を流していた。「せっかく花はできたのに、輸送ができないとはショック。8月後半の売り上げに期待したい」と力を込めた。


巨大ビーチスライダー大盛況 大和村国直

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滑り台を楽しむ親子連れ=11日、国直海岸

滑り台を楽しむ親子連れ=11日、国直海岸

上空から見た滑り台全景(ハシットンマ・ワークス提供)

上空から見た滑り台全景(ハシットンマ・ワークス提供)

 海水浴シーズンに合わせたイベント「くになおビーチスライダー」が、10、11の両日、大和村国直集落の海岸であった。全長25㍍の巨大滑り台を目当てに、2日間で家族連れなど約500人が訪れて海遊びを満喫した。

 

 イベントは大和村集落まるごと体験協議会(中村修代表)が企画した。重機を用いて浜砂で高さ7㍍のスロープを造り、ブルーシートを敷いた斜面にくみ上げた海水を流して手作りのウオータースライダーが完成した。

 

 台風の影響であいにくの空模様だったが、11日の午後には快晴に恵まれ、滑り台は行列待ちが出るほどの盛況。大人も子どもも歓声を上げながら滑り台のスピードとスリルを楽しんだ。

 

 家族、いとこら計11人で遊びに来た田畑凛乃さん(芦花部中1年)は「砂の滑り台と聞いてすぐ崩れてしまいそうなイメージだったけど、とても滑りやすかった。弟やいとこも思いっきり楽しんでいた」と笑顔で話した。

 

 イベントは農林水産省の農泊推進事業を活用して実施した。中村代表(51)は「小さい子どもが遊べるアトラクションが欲しいと考え企画した。予想以上の反響。自然の中で、ダイナミックに遊べる国直の魅力を多くの人に知ってもらえた」と手応えを示した。

 

 

 

ツマジロクサヨトウ発生域拡大  県内24市町、奄美7町で確認

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ツマジロクサヨトウの幼虫(農林水産省横浜植物防疫所提供)

ツマジロクサヨトウの幼虫(農林水産省横浜植物防疫所提供)

 トウモロコシやサトウキビなどに被害を与える害虫ツマジロクサヨトウの幼虫が県内各地で見つかり、奄美群島でも確認場所が増加している。農林水産省と県が行った調査によると、今月6日までに奄美群島の7町を含む県内24市町で発生を確認。国、県は幼虫の確認場所での農薬散布や早期収穫など防除指導を行うとともに、防除費の助成制度の周知なども図っている。

 

ツマジロクサヨトウの成虫(同)

ツマジロクサヨトウの成虫(同)

 ツマジロクサヨトウはガの一種。成虫の移動距離は一晩で約100キロに達するとされ、トウモロコシやサトウキビ、イネ、サツマイモなどに産卵。幼虫の体長は約40ミリで、寄主した植物の葉や茎、実などを食い荒らす。

 

 南北アメリカ大陸の熱帯から亜熱帯が原産で、アフリカや中国などで被害が頻発。国内では今年6月27日に南九州市で初めて幼虫が見つかった。

 

 奄美群島で今月6日までに幼虫が確認され、防除指導が行われたのは伊仙町(防除指導日7月9日)、喜界町(同)、徳之島町(同)、和泊町(同)、天城町(同11日)、龍郷町(同12日)、知名町(同)。いずれも飼料用トウモロコシやスイートコーンの畑で、基幹作物サトウキビの畑では見つかっていない。

 

 国や県は7月以降、県内各地で説明会を開いて関係者に初期防除を求め、農薬の購入費や散布委託費、飼料作物の撤去費などについて2分の1を上限に補助する支援制度も説明した。的確な防除で被害は抑制できると強調している。

 

 さらに、ツマジロクサヨトウについて詳しく説明するパンフレットの作成、配布なども予定。県の担当者は「県内全ての農地を調査することは困難で、地元の人々や農家らの情報や通報が非常に重要。幼虫と疑われる虫を見つけた場合には、速やかに市町村や県、国の植物防疫所に報告してほしい」と呼び掛けている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マンゴー出荷にも影響 沖永良部島

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マンゴー出荷にも影響 沖永良部島

マンゴー出荷にも影響
沖永良部島

 【沖永良部総局】相次ぐ台風接近に伴う定期船欠航の長期化は、沖永良部島産マンゴーの出荷にも影響を与えている。島内の多くの農家で6日の定期船寄港を最後に出荷が滞り、価格を下げて島内で販売したり、廃棄処分したりと厳しい対応を迫られている。

 

 沖永良部果樹生産組合(田中隆治組合長、96戸)や和泊、知名両町担当課によると、マンゴー生産はここ10年間で順調に伸びており、今期は生産量約44㌧、生産額約1億500万円を見込む。台風9号の接近前までに7~9割の出荷を終えた農家が多いが、残ったマンゴーの販売に苦慮しているという。

 

 田中組合長は「出荷が止まることは毎年あるが、こんなに長期間続くのは経験したことがない。マンゴーは日持ちしないので、大型冷蔵庫を個人で持てない農家は大変。両町で協力して購入するなどの対策を考えられないか」と訴えた。

 

 知名町のマンゴー農家児玉富杢さんは「出荷はほとんど終わり、残りは人にあげたりしている。他の農家は島内で販売したり、中には捨てたという人もいる。収穫後のマンゴーは長く置けないし、収穫しなくても高温で病気が入り、結局は商品にならない」とマンゴー栽培の難しさを語った。

 

 

大型冷蔵庫で出荷前のマンゴーを保存する農家=14日、知名町

ユンヌBG塾に小学生18人参加 与論町

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野外学習で海の生態について学ぶ児童ら(提供写真)=6日、与論町

野外学習で海の生態について学ぶ児童ら(提供写真)=6日、与論町

  【沖永良部総局】与論町の小学生を対象に学習支援や体験活動を行うユンヌBG塾(同町B&G海洋センター主催)が5~9日、同センター艇庫であった。地元の小学生や島外から里帰り中の児童ら18人が参加。夏休みの宿題などの勉強をしたり、マリンレジャーを楽しんだりして交流を深めた。

 

 夏休み期間中も、子どもたちが規則正しい生活を送れるよう、バランスの良い勉強や運動時間の確保に加え、体験活動を通して友達と交流する機会をつくろうと昨年度から開催。

 

 期間中の午前中は主に座学での勉強。午後からは近くの海岸で海水浴を楽しんだり、スタンドアップパドルボードなどのマリンスポーツを体験した。

 

 6日は「海の生態について学ぼう」をテーマに海岸などで野外学習。NPO法人海の再生ネットワークよろんの池田香菜事務局長を講師に招き、与論島の海の生き物や環境保護について理解を深めた。

 

 

3世代がレクで交流 与論町

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70人がレクリエーションを楽しんだ3世代親子ふれあい交流会=4日、与論町

70人がレクリエーションを楽しんだ3世代親子ふれあい交流会=4日、与論町

  【沖永良部総局】与論町立与論中学校体育館で4日、3世代親子ふれあい交流会(同町地域女性団体連絡協議会主催)があった。親子連れなど幼児から高齢者まで約70人が参加。一緒にレクリエーションを楽しみ、世代間交流を深めた。

 イベントは世代を超えて一緒に楽しむ機会を設けようと初開催。椅子取りゲームやキャタピラ競走、玉入れなど盛りだくさんの2時間半。

 中でも子どもたちがパンを追いかけて体育館中を走り回ったパン食い競走や、大人たちが景品の米を懸けて真剣勝負を繰り広げた米取り競走などは大いに盛り上がった。

 子どもたちに与論島の方言に触れてもらおうと、方言を交えたパネルシアターやエプロンシアターもあった。

 同会の高田りえ子会長は「3世代でたくさんの人が集まって交流でき、とてもありがたかった」と話した。

奄美各地で戦没者慰霊祭

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手を合わせて犠牲者の冥福を祈る参列者=15日、奄美市名瀬

手を合わせて犠牲者の冥福を祈る参列者=15日、奄美市名瀬

 終戦記念日の15日、奄美各地で戦没者慰霊祭や追悼式が行われた。戦後74年がたち令和の時代が始まってもなお、戦争の悲惨さと今日の日本を築き上げた先人の苦労を忘れまいと多くの人が参列。犠牲者を追悼し、恒久平和の誓いを新たにした。

 奄美市名瀬戦没者合同慰霊祭(同実行委員会主催)は、市内のAiAiひろばであった。金井顕三郎実行委員長は「令和という新しい時代が希望に満ちあふれ、群島民の心の豊かさや自然の豊かさが続くことを心から願う。戦争の悲惨さと平和の尊さを次の世代に伝え、世界の恒久平和を築くため努力することを強く決意する」とあいさつした。

 朝山毅奄美市長は「戦争を知らない世代が8割を超える時代になった。今日の平和と発展は多くの犠牲と国民一人一人のたゆまぬ努力の結果ということを決して忘れてはいけない」と強調。師玉敏代市議会議長(代読)は「新たな決意の下、子どもたちのために平和で温かみのある社会の構築を」と呼び掛けた。

 この日は遺族や行政関係者ら約100人が参列した。人々は花を手向け、手を合わせて祈りをささげた後、正午のサイレンに合わせて黙とうした。参列者の一部は、あかざき公園の奄美群島殉職者慰霊塔にも足を運び、線香を供えてみ霊を慰めた。

 

国立公園内に昆虫トラップ 奄美大島

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盗掘・盗採防止に向けたパトロールを実施した関係者=13日、瀬戸内町(環境省奄美群島国立公園管理事務所提供)

盗掘・盗採防止に向けたパトロールを実施した関係者=13日、瀬戸内町(環境省奄美群島国立公園管理事務所提供)

 奄美群島国立公園に指定されている奄美大島の山中で15日までに、昆虫を捕獲するための複数のトラップが見つかった。環境省によると、現場は自然公園法で許可なく工作物の設置が禁止されている第2種特別地域内。同省奄美群島国立公園管理事務所は「奄美大島で相次ぐ盗掘問題は世界自然遺産登録へ向けた大きな課題。関係機関と連携して監視強化を図りたい」と述べた。

 昆虫トラップは、同事務所と瀬戸内署などが13日夜、瀬戸内町の林道で希少種の盗掘・盗採防止に向けた合同パトロール中に発見。14日午後に両者が現場で調査したところ、枝にくくりつけられた果物入りのストッキングのようなトラップ13個を確認した。同署は自然公園法違反の疑いで調べている。

 同事務所によると、奄美大島ではトラップの設置や不審者の目撃情報が相次いでいるという。千葉康人世界自然遺産調整専門官は「違法採取の摘発には警察の協力が必要。迅速に対応していただきありがたい。合同パトロールによって抑止効果が高まる」と述べた。

発見された昆虫トラップ=13日、瀬戸内町(環境省奄美群島国立公園管理事務所提供)

発見された昆虫トラップ=13日、瀬戸内町(環境省奄美群島国立公園管理事務所提供)


一重一瓶囲み先祖送る 徳之島

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墓前で手を合わせる親子と一重一瓶を囲んで先祖の霊を送る一族=15日、徳之島町亀津

墓前で手を合わせる親子と一重一瓶を囲んで先祖の霊を送る一族=15日、徳之島町亀津

 新暦の月遅れ盆と旧盆の送り日に当たる15日、月遅れ盆が定着している徳之島では一族が墓前で車座となり、一重一瓶を囲んで先祖の霊を慰める姿が見られた。

 同町亀津地区など一部地域は、送り盆に墓前で宴席を設けて先祖を送る風習がある。亀津北区の墓地は午後4時ごろから住民が集まり始めた。墓参した人たちは近況を語り合い、酒を酌み交わして一族の絆も深めた。

 親戚同士の永濵家と義村家は互いの墓を行き交い親交を深めた。永濵家の重岡四男さん(71)は「年に1回、島外からも親戚が集まる大事な日。みんなで先祖を供養したい」と話した。

   (徳之島総局)

環境省が湯湾岳に展望台整備へ

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環境省が展望台の整備を計画している湯湾岳の山頂近くの広場=15日、大和村

環境省が展望台の整備を計画している湯湾岳の山頂近くの広場=15日、大和村

 環境省は奄美最高峰・湯湾岳(694メートル)の山頂近くにある大和村名音の広場に、一帯に広がる照葉樹の森を見渡す展望台を整備する計画を進めている。老朽化によって撤去された旧展望台跡に再整備する。2019年度は基本設計に着手し、21年度の完成を目指す。奄美群島国立公園管理事務所は「奄美を代表する自然を感じられる場所になる」としている。

 

 大和村企画観光課によると、旧展望台は島内の建設業者が村有地に整備した。高さ3~4メートルの木造で、木製のはしごを備えていた。老朽化が進んだことで、13年1月ごろに撤去されたという。

 

 村は15年11月、専門家や自然保護関係者、村職員らで構成する「環境に配慮した公園等整備検討委員会」を設置し、展望台の再整備の是非や、環境負荷の少ない工法などについて協議した。

 

 環境省は村側の要望を受けて、検討委で上がった意見を踏まえて展望台を再整備する方針を決め、18年度に策定した奄美群島国立公園直轄整備に係る地域整備計画に盛り込んだ。

 

 湯湾岳一帯は常緑照葉樹の森に希少な動植物が分布する奄美群島国立公園の特別保護地区。来年夏の登録を見込む奄美・沖縄の世界自然遺産の推薦区域に含まれる。

 

 同省は専門家の助言を受けて、動植物に影響しないように工法に配慮するとともに、展望台を整備する広場から山頂に続く登山道の利用規制についても検討を進める。

 

 千葉康人世界自然遺産調整専門官は「湯湾岳は世界遺産の核心地域。保護と利用を同時に実行することが重要。村と相談しながら調整したい」と述べた。

撤去された旧展望台=2010年12月(大和村役場提供)

撤去された旧展望台=2010年12月(大和村役場提供)

 

 

 

 

 

 

徳之島町手々で「ムチタボリ」

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老若男女が家回りをして五穀豊穣を祈願した「ムチタボリ」=15日、徳之島町手々

老若男女が家回りをして五穀豊穣を祈願した「ムチタボリ」=15日、徳之島町手々

 徳之島町手々集落(嶺田正秀区長、62世帯113人)で15日夜、伝統行事の「ムチタボリ」があった。老若男女が独特の衣装で家々を回って三味線と太鼓に合わせて踊り、五穀豊穣(ほうじょう)を祈願した。

 

 300年以上前から集落に伝わる行事で、町指定の無形民俗文化財。男性は白い布を頭からかぶって扇子と棒を持ち、女性は手拭いで頭を覆い浴衣姿で2重の輪を作って踊る。以前は旧盆に実施していたが、現在は帰省客らにも参加してもらおうと月遅れ盆の送り日に行っている。

 

 午後8時すぎ、集落の山手にある「殿地」と呼ばれる民家を皮切りに集落内5カ所の家回りを開始。最後は手々小学校校庭で盆踊りの輪も広げた。同集落出身で大阪府在住の稲田卓さん(60)は「地元で踊るのは3年ぶり。ふるさとに帰って来たと実感した」と笑顔を見せた。

 

 

 

 

重点項目に5年連続「男性の早世予防」

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19年度管内重点テーマなどを決めた健康かごしま21地域推進協=16日、奄美市名瀬

19年度管内重点テーマなどを決めた健康かごしま21地域推進協=16日、奄美市名瀬

 名瀬保健所管内の「健康かごしま21」地域推進協議会(委員長・松岡洋一郎県大島支庁保健福祉環境部長、委員17人)は16日、奄美市名瀬の県大島支庁会議室であった。2019年度管内重点テーマは5年連続で「男性の早世予防」に設定。働き盛り世代の健康意識の向上に向け、がん検診の受診勧奨や健康づくり教室などを展開する。このほか、朝食実態調査を行うことを申し合わせた。

 

 健康かごしま21は13~22年度を計画期間とする県の健康増進計画。協議では脳卒中予防やがん予防など重点テーマ5項目のほか、管内独自に重点テーマ「男性の早世予防」を設定した。65歳未満男性の死亡割合は管内16・26%(17年度)。年々減少傾向にあるが、国や県を依然上回っている。

 

 推進方策は新たに朝食抜きゼロの取り組みを盛り込んだ。地域や事業所、小・中学校などで実態調査を行う。

 

 各委員が18年度の活動を報告した。奄美市は20、30代男性の朝食欠食率の高さを指摘し、「20代や30代は親になる世代。家族全体が影響を受けるのでは。本年度は事業所への啓発に取り組みたい」と語った。

 

 受動喫煙対策強化などを盛り込み、7月に一部施行された改正健康増進法については瀬戸内町が「町役場を敷地内禁煙にして、庁舎屋上を特定屋外喫煙場所に設定した」と説明。喜界町は「肺がん検診時や区長会のチラシ配布などで法改正を周知した」と報告した。

 

 大島郡歯科医師会は糖尿病と歯周病の関連性を指摘し、医科歯科連携の取り組みを紹介した。大島郡医師会は服薬管理のできない糖尿病患者が増えている事例を挙げ、「調べたら認知症にかかっていた。高齢化社会を迎える中で認知症も含めた対応をしないといけないのではないか」と投げ掛けた。

 

 

 

 

 

晩夏の森彩るツルラン―奄美大島

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ツルラン咲く190816山崎 奄美大島で「夏エビネ」とも呼ばれるツルランが咲いている=写真。薄暗い林床に白いかれんな花びらが舞い、涼しげに晩夏の森を彩っている。

 

 九州南部以南に分布。花の姿がツルを連想させることが和名の由来。園芸採取や森林伐採などで減少し、環境省のレッドリストで絶滅危惧Ⅱ類に位置付けられている。

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