奄美大島で活動する奄美の自然を考える会(泉辰郎会長、会員32人)、NPO法人奄美野鳥の会(鳥飼久裕会長、同374人)、奄美哺乳類研究会(阿部優子会長、同約40人)の自然保護3団体は7日夜、奄美市名瀬のAiAiひろばで交流会を開いた。各団体の会員ら約70人が参加。それぞれのおよそ30年に及ぶ歩みを振り返りながら、親睦を深めた。
奄美の自然を考える会は1986年5月、奄美野鳥の会は88年11月、奄美哺乳類研究会は89年にそれぞれ発足。交流会は各団体の創設から約30年の節目を機に親交を深めようと初めて開催した。
泉会長の乾杯の音頭に続いて3団体の活動紹介があった。奄美の自然を考える会は田畑満大顧問が観察会や調査研究、機関紙「きょらじま」発行などの活動を紹介。「世界自然遺産を目指す中、自然保護のネックは動植物の外来種問題。身の回りから体制づくりをしよう」と呼び掛けた。
奄美野鳥の会は高美喜男副会長が「これからは(活動を)若い人たちに受け継ぐことが各団体の課題」と指摘。月一度の探鳥会や94年から続く国の天然記念物オオトラツグミの調査、図鑑「奄美の野鳥」発行などの取り組みを振り返った。
奄美哺乳類研究会は阿部愼太郎さんらが奄美大島に放たれたマングースや、野生化したヤギ(ノヤギ)、猫(ノネコ)など外来種問題への取り組みを紹介。阿部会長は「奄美の自然の回復に関わることができて感慨深い」と述べた。
各団体による島口漫談や生き物クイズ、踊りなどの余興もあり、交流を楽しんだ。