全国の高校生が環境や文化・教育など課題研究の成果を発表する第3回高校生国際シンポジウム(同実行委員会主催)が1月31日と2月1日の2日間、鹿児島市であった。研究発表コンテストは80組が参加。大島北高校の成瀬茉倫さん(2年)が最優秀グランプリに選ばれるなど奄美関係者の活躍が光った。
コンテストはスライドとポスターの両部門で4分野に分かれて発表した。分野別に最優秀賞、優秀賞、優良賞の計24組を選出。最優秀賞受賞者の中からグランプリを決めた。
成瀬さんは奄美の過疎対策を取り上げた。地域のお年寄りを訪ねる「聞き書きサークル」での活動を生かし、宇検村阿室や龍郷町赤尾木などを調査した。
兵庫県から移り住んだ自身の経験も踏まえ、「伝統文化の魅力を広く発信すれば、もっと移住者は呼び込める」と考察。「初めは緊張したけれど楽しかった。受賞はとてもうれしい」と快挙を喜んだ。
甲南高校の樋口尚宏さん(2年)=奄美市出身=は小学生への日本語指導をテーマに問題提起し、ポスター部門で優良賞に輝いた。
大島高校の中山莉李さん(2年)は「奄美群島の希少種を未来へ残す」と題して報告。甲南高校の今村篤さん(2年)は小学生のころに知名町で3年間過ごした経験を基に、沖永良部島でのエネルギーの自給自足についてアイデアを発表した。