奄美大島商工会議所(谷芳成会頭、1010人)の創立60周年を祝う記念式典と祝賀会が9日、奄美市名瀬の集宴会施設で開かれた。「絆(きずな)を紬(つむ)いで60年、いざ一歩! 未来へ。」のスローガンの下、主催者、招待者含めて約200人が出席。奄美大島の商工業や経済界をリードしてきた功績を振り返るとともに、地域経済活性化への決意を新たにした。
奄美大島商工会議所は奄美群島が米軍政下にあった1950年、旧名瀬市の商工業者有志約20人で結成。58年に通産省の正式な認可を受け、275人の会員で組織する県内6番目の商工会議所として創立された。
これまでに地域の中小事業所の金融・事業経営相談のほか、地域共通商品券の発行、中心商店街のアーケード建て替えなど、地域発展の中核的団体としてソフト・ハードの両面で経済の安定と向上に貢献してきた。
式典で谷会頭は奄美大島と同商議所の歴史に触れ、「次の10年、20年を見通しながら『いざ一歩! 未来へ』のスローガンを胸に今後の活動を展開していく」と決意を述べた。
役員や会員の永年勤続表彰に続き、三反園訓鹿児島県知事(代読)、朝山毅奄美市長、三村明夫日本商工会議所会頭(代読)、岩崎芳太郎県商工会議所連合会長の4氏が来賓あいさつ。
朝山市長は「奄美大島商工会議所は戦後の厳しい時代から奄美の発展に大きく寄与してきた。奄美沖縄の世界自然遺産登録を目指す動きなど歴史的な転換期を迎え、奄美の魅力を未来へつなぐために今後も力を貸してほしい」と激励した。