台風25号が奄美から遠ざかった6日、徳之島の各町では住民らが台風で損壊した家屋の補修や後片付け作業に追われた。島内では損壊家屋の多さから著しい建築資材不足に直面しており、住民が日常生活を取り戻すのには時間がかかりそうだ。
天城町天城では住民や大工などが屋根に上って補修作業する姿が見られた。台風24号で屋根が飛んだという男性(68)は「ようやく業者が来てくれた。屋根の補修が終わり次第、家の中の片付けに取り掛かりたい。天気がいい間に作業が終わればいいが」と話した。
伊仙町面縄で補修作業をしていた男性(53)は「木材などの資材が全然足りないので、被災ごみの中で使えそうなものを代用して応急的な修理している。早く必要な材料が届いてほしい」と切望した。
徳之島町亀徳のニシムタ資材館では、台風24号通過後に資材を求める多くの来客があり、防水合板とトタンが在庫切れになった。同店の従業員富山登さん(52)は「資材を求めるお客さんは多く、売り切れは申し訳ない」と話した。
県の5日現在まとめによると、台風24号の徳之島3町での住家被害は計669件。牛舎など非住家被害も310件発生している。