海とサンゴ礁保全に関わる有志らによる調査ツアー「サンゴマップ・キャラバン奄美・沖縄」が14日、奄美大島を皮切りに始まった。奄美と沖縄の島々を巡ってサンゴの生息状況を確認しながら、市民参加型のサンゴ調査「サンゴマップ」の普及を図る。
サンゴマップはサンゴの大規模白化をきっかけに、科学者や教育者、ダイビング業界などの有志が実行委員会を組織して2008年に始まったプロジェクト。全国各地のサンゴの分布や白化、産卵などに関する情報を集めてマップを作り、海の環境保全に役立てる。ホームページから誰でもサンゴに関する情報を投稿できる。
キャラバンはサンゴ保全のため国際機関が定めた18年の「国際サンゴ礁年」にちなみ、実行委や環境省などが推進する「サンゴマップ・キャンペーン」の一環。3日に始まった九州に続いて奄美・沖縄で24日まで活動する。
奄美大島の調査には、実行委員会メンバーで環境省職員の岡野隆宏さん、海辺の環境教育フォーラムの川端潮音さんが参加。初日は龍郷町の倉崎海岸を訪れ、サンゴの成育状況を記録した。
岡野さんは「サンゴ礁は生物の宝庫で、漁業や観光に大切な場所。台風の高波を弱める役割も果たす。マップは恵みをもたらすサンゴ礁の健康診断。投稿してもらえるとうれしい」と話した。
奄美大島と加計呂麻島で17日まで調査を行い与論島へ。19日に沖縄へ移動する。