喜界町初の障がい者就労支援施設「よーりよーり」の開所式が15日、喜界町湾の事務所であった。関係者16人が出席し、新たな福祉拠点が完成した喜びを共有した。
よーりよーりは合同会社孝心(こうしん)が運営する就労継続支援B型施設。身体障がい者や精神障がい者などの一般企業就労を目標とし、スタッフ6人が中心となり、地域のボランティアの協力を得ながら、訪問給食サービスや農作業などを行う。事務所は民家を買い上げ、給食室などを整備。バリアフリーのシャワールームとトイレも設置した。
孝心は2012年に法人設立。訪問介護の「ほーらさヘルパー事業所」を運営してきた。代表社員の德成寿さん(40)は5年前から構想を思い描いていたという。訪問介護事業を始めた当時、喜界町に就労支援施設がなく「高校卒業後の障がい者の進路の選択肢を喜界島でつくりたい、社会とのつながりになりたい」との思いを抱いていた。
開所式で德さんは「人とのつながりをここから持てるように、幸せを周りに伝えるような事業所になるよう頑張らせほしい」とあいさつした。
就労継続支援B型施設は、通常の事業所に雇用されることが困難で、雇用契約に基づく就労が困難である障がい者らに就労機会を提供する。就労に必要な知識や能力の向上のための訓練など必要な支援も行う。非雇用型のため、比較的自由に利用者本人の体調や特徴に合わせて就労できることが特長。