奄美市の芦花部小中学校(加塩和宏校長、児童生徒43人)は17日、同市名瀬の有良海岸で追い込み漁体験学習を行った。同校の恒例行事。「ふるさと体験留学」で同校を訪れた他校の9人を含む児童生徒52人が参加して魚のさばき方を学び、伝統漁法に挑戦した。
追い込み漁は泳いだり海面をたたいたりすることで音を立て、魚を仕掛けた網に追い込む伝統漁法。本来は追い込み漁で取れた魚をさばくが、この日は台風の影響で実施が危ぶまれたため、前日に取ったブダイなどでさばき方を学習した。えらやうろこ、内臓を取る方法を習い、から揚げにして昼食時に食べた。
朝日小3年の大海凪央さん(8)は「魚をさばいたのは初めてで楽しかった。命を食べてると感じながらやった」、芦花部小4年の広政華乃さん(9)は「漁は魚がいなくて寂しかった。晴れた日にまたやりたい」と話した。
芦花部中1年の久井楓夏さん(12)は「1年に1度は学校でさばく機会がある。最初は気持ち悪かった内臓取りもなれた」と話し、同校PTAの久井誠会長(47)は「自分で取ってさばいて料理するのはいい経験。地域の伝統漁法や自然の豊かさを学んでほしい」と語った。