28日午前11時ごろ、大和村の約30キロ沖合を回遊するジンベエザメが目撃された。船釣りをしていた同村名音の漁業勝山仁太さん(25)らが遭遇し、写真と動画に収めた。専門家は「奄美近海で出合えるのはまれ」と話している。
勝山さんによると、この日はマグロ目当てのツアー客と家族の計6人で釣行。ルアー釣りをしていたところ、同乗していた父浩仁さん(53)が「なんかデカイのがいるぞ」と突然大声で叫んだ。
徐々に接近する魚影は巨体。体に白い斑点が見え、ジンベエザメと推測できた。浩仁さんは「体長は5メートルくらいあった。漁師として30年生きてきたが出合ったのは初めて」。
ジンベエザメは漁船に体を当てながら、しばらく付近を回遊。乗り合わせた一行は手で触れ、さめ肌と力強さを体感した。
28日から3日間のツアーで客3人はマグロを計25匹釣り上げたが、仁太さんは1匹も釣れず。「ジンベエザメは幸運を運んでくるらしいが、自分に会いにきたわけではなかったみたい」と笑った。
奄美海洋生物研究会の興克樹会長は「奄美近海までくることはあると聞くが、出合う確率は極めて低い。体長からまだ若いとみられるが、なぜ漁船に近づいてきたのかは分からない」と話している。
動画へのリンクは下記へ
https://m.youtube.com/watch?v=xh3avruqn5I