大和村津名久の海岸に4日早朝、体長約5メートルのクジラの死骸が漂着しているのが見つかった。奄美海洋生物研究会の興克樹会長らが解剖した後、海岸に埋めた。死因は分からなかった。
興会長によると、漂着したのはコビレゴンドウの雄で成体。頭部が大きく太鼓のような形をしているのが特徴だ。世界中の温帯や熱帯の海に広く分布するが、沖合を移動するため奄美大島の沿岸で見かけることはほぼないという。
解剖は津名久漁港で行った。目立った外傷はなく胃の中は空っぽだった。腐敗もないことから死亡して間もないとみられる。
興会長は「何らかの要因で湾内に入り込み出られなくなったと考えられる。1年後をめどに死骸を掘り起こし、骨格標本にするなど保管、活用方法を村側と検討していきたい」と話した。