奄美市笠利町用安の陶工房カフェ「夢紅」で1日から、「小展個展(コテンコテン)」と題した作品展が開かれている。10月1日までの2カ月間、夢紅にゆかりのある島内外の画家や写真家、靴職人、工芸作家ら12人が週替わりで個展を企画する。
眼前に海を臨む夢紅は常連客や観光客も多い人気店だが、オーナーの中嶋夢元さん、紅さん夫妻は10月28日で閉め、陶芸活動のため山口県へ移住することが決まっている。展示会は昔なじみの夢紅ファンや中嶋夫妻と親交のあるクリエーターらが参加した。
埼玉県ときがわ町の美大生、石居由望さん(21)も夫妻の人柄にひかれた一人。12歳のときに家族と店を訪れて以来、来島を重ねてきた。
奄美で初めての個展(8~13日)はアクリルや色鉛筆で植物などを描いた絵画11点をはじめ、詩集やイラスト集も並べた。テーマは「光を掬(すく)う」。優しい色使いが印象的だ。
石居さんは「日常で見過ごしてしまいがちな小さな光を丁寧にすくいたい。見る人が視点を共有してもらえたら」と話した。期間中は奄美に滞在する。
午前11時半~午後5時。問い合わせは電話0997(63)2342夢紅へ。