奄美市名瀬の都市計画道路末広港線の末広本通り部分(延長252㍍)が16日、供用開始された。一方通行だった通りを総幅員16㍍の2車線に拡幅し、車両の相互通行が可能になった。市都市整備課は「これまで車で来訪する買い物客には利用しにくい面もあった。整備でアクセス改善が図られ、商店街の活性化につながれば」と話した。
中心商店街の活性化や防災面の都市機能強化を目的とした奄美市の末広・港土地区画整理事業(2004~21年度)の一環。区画整理の事業区域面積は約3・2㌶、総事業費は95億2千万円。目玉となる都市計画道路(総延長475㍍)は、最終的には末広本通りの永田橋通り側から中心市街地を横断し、名瀬漁協前の臨港道路と結ぶ。
供用開始したのは永田橋通り側から朝日通り側までの区間。幅員7㍍の車道の両側に幅4・5㍍の歩道を設け、枝サンゴをイメージした街路灯を配置した。
台風接近でセレモニーなどの記念イベントは中止になった。相互通行開始時刻も繰り上げられ、周辺の商店主らが見守る中、午前11時に規制解除された。
本年度は新たに名瀬漁港側から県道までの区間(延長47㍍)に着手する。市都市整備課は「年明けの着工を目指したい」と語った。
都市計画道路を含む区画整理事業は当初、18年度終了予定だったが、地権者との合意形成に時間を要したため3年間延伸された。15日現在、建物移転対象135棟のうち8棟が契約未了となっている。