瀬戸内町は1日、同町加計呂麻島・須子茂集落で塩製造業を始めた同町の桑山商事合同会社(桑山一成代表社員)と企業立地協定を結んだ。桑山代表社員(61)は「島の恩恵を受けた塩を多くの人に味わってほしい。厳しい過疎化の中、U・Iターン者の雇用の場となり、島の活性化につなげたい」と抱負を語った。
同協定は、企業の育成、誘致を促進し、町の産業振興、雇用増加を図る町企業立地等促進条例に基づくもので今回3例目。同社の用地取得や施設設置、雇用などに助成する。
桑山代表社員はゆかりのある同集落で昨年から起業準備を進め、地元出身の社員3人、Iターンのパート2人を雇用。海水をくみ上げ、まきを使って釜でたく昔ながらの製法を採用し、今月、試運転を始めた。今後「加計呂麻の塩」として島内外に販売する。
協定締結式で、鎌田愛人町長は「加計呂麻地区の振興発展につながり、新たな雇用が生まれることをうれしく思う」と述べた。