瀬戸内町を代表する特産果樹・パッションフルーツが収穫期を迎え、同町嘉鉄のビニールハウスで1日、瀬戸内パッションブランド産地協議会(宮原仲清会長)など主催の収穫式があった。今期の生産量は前期比8トン増の約40トンを見込んでおり、生産者や行政関係者はブランド確立へ向け、品質向上と生産拡大を誓い合った。
同町では2016年度にパッションフルーツのブランド確立を目指して産地協議会が設立され
、現在27人の生産者が会員として良質の果実生産に取り組んでいる。
町農林課によると、今期の生産規模は栽培面積2・8ヘクタールで生産額は約4千万円を見込む。17年10月には「瀬戸内パッション」として商標登録。今年5月には5年連続で安全・安心を消費者にアピールする「かごしまの農林水産物認証制度」(K―GAP)の認証も受け、消費者への浸透を着実に図っている。
収穫式には町内の生産者や町、県大島支庁の担当者など約30人が出席。宮原会長は「農家が手塩にかけたパッション。品質に自信を持ってブランド化を推進していこう」とあいさつ。宮原会長や鎌田愛人町長、式典があったビニールハウス園主の永村清隆さん(43)らが紅色に熟れた果実を収穫した。
永村さんは14年に家族5人で東京からIターン。パッションフルーツ生産者として16年に就農し、17年に営農用ハウス2棟を整備。今期が同ハウスでの初収穫で「良いものができていると思う。手間をかけて育てた果実を、より多くの人に食べてほしい」と語った。
同町のパッションフルーツ収穫は8月上旬まで続く見込み。